10回目のデフォルトを回避へ、パリクラブと合意

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年06月24日

アルゼンチンのマルティン・グスマン経済相は6月22日、主要債権国会議(パリクラブ)による7月末日のデフォルト宣言を回避することでパリクラブと合意したと発表した。

アルゼンチンは5月末日だった期限までに24億8,500万ドルの債務を支払わなかったため、パリクラブは60日後にデフォルトを宣言できる状態だった。しかし、同国が債務のうち4億3,000万ドルを返済することでパリクラブによるデフォルト宣言を回避した。また、2022年3月末日までに債務再編交渉の猶予を得た。6月22日付現地紙「ラ・ナシオン」(電子版)によると、上乗せ金利などのペナルティーは科されないもようだ。

グスマン経済相は「パリクラブとの合意は、アルゼンチンが2022年3月31日までパリクラブに恒久的な債務再編を求めることであり、2018年から2019年にかけて前政権が負った450億ドルのIMF債務再編に向けて努力を続ける。IMFからの借入金は、経済の生産力を高めるために使ったのではなく、民間債権者との間で発生した持続不可能な債務の支払いや資本流出に回ったが、私たちの政権によって民間債務は再編された」と述べ、前政権が増やした債務の再編に取り組んでいることを強調した。

また、グスマン経済相は「3月31日という日付は、IMFとの合意の目標とは何の関係もない」とも述べた。IMFとの合意も2022年にずれ込むとの見通しがこれまでに報じられている。2021年内のIMFへの返済額は元利合わせて45億7,500万ドルで、上半期に穀物輸出で積み上げた外貨準備と8月に割り当てられる予定のIMFの特別引出権(SDR)の新規配分44億ドルでこれを乗り切るとの見方がある。

アルゼンチンはパリクラブおよびIMFとの債務再編合意の猶予期間を得た。しかし、今後、フェルナンデス政権は11月14日に行われる中間選挙と債務再編の双方を意識した難しいかじ取りを迫られることになる。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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