5月の国内乗用車新規登録台数、低排出ガス車が前年同月比4倍以上に急増

(ドイツ)

ミュンヘン発

2021年06月15日

ドイツ連邦自動車局(KBA)は6月3日、5月の新規乗用車登録台数を前年同月比37.2%増の23万635台と発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。1~5月では前年同期比12.8%増の111万6,737台となった。

燃料別にみると、低排出ガス車が引き続き好調だった。電気自動車(BEV)は前年同月比4.8倍の2万6,786台、プラグインハイブリッド車(PHEV)は4.0倍の2万7,222台で、低排出ガス車のシェアは全体の23.4%を占めた。ガソリン車は37.7%で最大のシェアを占めたものの、1.1%増でほぼ横ばいにとどまった。ディーゼル車は3.3%減少してシェアは22.3%だった。

低排出ガス車購入時の補助金「環境ボーナス(Umweltbonus)」(2020年7月15日記事参照)を管轄する経済・輸出管理庁(BAFA)によると、5月の申請件数は4万7,749件だった。内訳は、BEV2万3,444件、PHEV2万4,299件、燃料電池車6件となった。また、6月1日時点で制度導入(2016年7月)以降の累計申請件数は64万1,727件だった。

ドイツ自動車産業連合会(VDA)によると、5月の国内乗用車生産台数は前年同月比57.8%増の25万100台だった。新型コロナウイルス禍以前の2019年5月と比べると、2021年5月の乗用車生産台数は43.7%減となり、コロナ禍以前の水準に戻るのはまだ時間を要するという。2021年1~5月では、前年同期比24.9%増の148万5,870台だった。

2021年5月の輸出は前年同月比74.6%増の17万7,700台だった(2019年5月比43.9%減)。2021年1~5月の輸出は前年同期比25.8%増の113万4,258台だった一方、2019年1~5月と比べると28.8%減で、輸出台数もコロナ禍以前の水準には戻っていない。

なお、VDAによると、半導体チップの世界的な供給不足(2021年3月15日記事参照)が続いており、国内生産に影響しているという。

(クラウディア・フェンデル)

(ドイツ)

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