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ベルギーの復興計画の審査完了、建物の省エネ化と脱炭素化に焦点

(ベルギー、EU)

ブリュッセル発

2021年06月29日

ベルギー連邦政府は6月23日、欧州委員会による同国の「復興レジリエンス計画」(以下、復興計画、2021年2月15日記事参照)の審査が終了したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。ベルギーは、EUの復興基金の中核「復興レジリエンス・ファシリティー(RRF)」のうち、返済不要の補助金59億2,500万ユーロを活用し、85件の投資計画と36件の改革を実施する。RRFでは融資の利用も認められているが、ベルギーは融資枠の申請はしなかった。

復興計画では、気候変動対策向けに総額の49.6%を割り当てており、特に建物の省エネ改修と、エネルギー、産業、輸送の3分野の脱炭素化支援に注力するとしている。また、デジタル化への移行に向けた対策として総額の26.6%を割り当てた。

それぞれの主な政策は以下のとおり。

  • 気候変動対策:リノベーション・ウェーブ戦略(2020年10月15日記事参照)に則した住宅と公共施設の省エネ改修(10億ユーロ、全体の16.9%)、持続可能な輸送システムへの移行支援〔環境配慮型の公共バス導入、電気自動車(EV)向け充電ポイント設置など、9億2,000万ユーロ、15.5%〕、低炭素エネルギー技術の支援(先進的水素関連プロジェクト、北海洋上の多機能エネルギープラットフォームの建設など、5億4,000万ユーロ、9.1%)。
  • デジタル化対策:公共サービスや、司法制度、医療制度のデジタル化の促進(5億8,500万ユーロ、9.9%)、デジタルおよび科学技術や数学などの技能(STEM)向上と、デジタルツールや技術の活用を通じた包摂的な教育システムの構築(4億8,000万ユーロ、8.1%)、中小企業向けのサイバー攻撃対策と、国内のサイバー攻撃への対応能力の強化(8,000万ユーロ、1.4%)。
  • その他:グリーンとデジタルに焦点を当てた研究開発プロジェクト支援(4億ユーロ、6.8%)。

欧州委での審査を終えた同計画はEU理事会(閣僚理事会)に送られ、EU理事会は4週間以内に同計画と財政拠出の承認を決定する。その後、RRFからの補助金の執行が開始されることになる。

復興計画に加え独自財源も活用

連邦政府は欧州委への復興計画提出に先だち、1月に総額7億5,000万ユーロの社会の構造転換実現に向けた基金の立ち上げを発表していた。5億ユーロを経済復興、2億5,000万ユーロを持続可能な経済の実現に割り当て、企業への出資や劣後ローンを通じて国内企業の活動を支援する。アレクサンドル・ド・クロー首相は「ベルギーは既に水素技術やEV生産など、幾つかの最先端分野で活躍しており、引き続きこれらの産業を支援していく必要がある」とコメントしていた。RRFのからの補助金と合わせて経済復興と持続可能な経済への移行を進めていく意向だ。

(大中登紀子)

(ベルギー、EU)

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