オランダ、新型コロナウイルス規制措置の緩和を加速

(オランダ)

アムステルダム発

2021年06月02日

オランダ政府は5月28日、新型コロナウイルス感染症による入院患者数の減少、ワクチン接種者数の増加などを踏まえ、6月5日から規制措置のさらなる緩和を行うと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。4月28日(2021年4月28日記事参照)、5月19日の緩和に続く3段階目の措置で、当初予定していた6月9日より前倒しで実施する。

主な緩和措置は以下のとおり。

  • レストラン、カフェなどの飲食店は午前6時から午後10時までの営業が可能。屋内営業も可能となり、テーブルごとに最大4人までが着席可能(12歳以下の子供と同一世帯は除く)となる。屋内、屋外ともに客数は、それぞれ最大50人までとし、事前の予約、健康状況の確認などが必要。店でのライブパフォーマンス、スポーツ観戦などは引き続き禁止する。
  • 小売店は通常の営業時間での営業が可能となる。客数は10平方メートル当たり1人までとする。アルコールの販売は午後10時から午前6時まで禁止する(これまでは午後8時から午前6時)。
  • 美術館、博物館などの文化施設を再開する。客数は10平方メートル当たり1人までとする。映画館、劇場なども事前予約、指定席などを条件として再開する。1グループ最大4人(12歳以下の子供と同一世帯は除く)までとし、1部屋当たり1.5メートルの距離を保ち、最大50人まで収容可能。1,000席以上の大規模な会場の場合は最大250人までとする。
  • 在宅勤務については可能な限り継続するが、研修などのための社内会議の開催は可能とする。
  • 各家庭への来客受け入れは1日当たり4人(12歳以下の子供は除く)までとする。
  • 外出時には最大4人(12歳以下の子供は除く)までの同行を可能とする。

また、社会を迅速かつ責任ある方法で再開させていくため、改正された公衆衛生法に基づくイベント外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますであれば、客数の上限を設けずに開催することも可能となる。来場者が事前にコロナ・アクセス・チケット(迅速抗原検査などの陰性証明、検査から40時間有効)を入手することなどが条件となる。既に各種イベント、プロスポーツ試合などで、パイロット事業が実施されている。

緩和措置の第4段階への移行は、6月30日を検討しており、6月22日に、30日からの移行の可否を発表する予定。

(高橋由篤)

(オランダ)

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