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第1四半期GDPは年率5.6%増、住宅投資が牽引

(カナダ)

トロント発

2021年06月07日

カナダ統計局が6月1日に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした2021年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率は前期比年率5.6%で、2020年第3四半期(7~9月)の同41.7%、第4四半期(10~12月)の9.3%に続き、3四半期連続で拡大した。実質GDPの水準は2兆778億カナダ・ドル(約189兆798億円、Cドル、1Cドル=約91円)となり、新型コロナウイルス感染拡大前(2019年10~12月期)の2兆1,141億Cドルをわずか1.7%下回る水準にまで回復した。

最大の牽引役は住宅市場で、住宅投資は前期比年率43.3%増と、2020年第3四半期の181.9%増、第4四半期の16.9%増に続き大きく伸びた。統計局はこの要因として、雇用市場の改善や従業員の報酬の上昇、住宅ローン金利の低下を挙げている。ただ、2020年下半期に636億Cドル増加した住宅ローン貸出残高は、2021年第1四半期にはさらに296億Cドル増え、家計債務は増加している。

他方、非住宅建設・設備投資は前期比年率2.7%減と低調だったが、これは、大量の中古航空機が国外に売却され、航空機への投資額が大幅に減少したことによるもので、産業用機械・機器、コンピュータ、中大型トラック・バスなどその他の機械・機器は全て増加した。

このほか、個人消費(前期比2.7%増)、政府支出(同6.2%増)、輸出(同6.0%増)、輸入(同4.3%増)とも堅調だった。

統計局では2021年第1四半期の特筆すべき点として、家計の貯蓄率上昇を挙げている。貯蓄率は、失業給付の拡大など政府の手厚い支援や、自宅待機令などによる消費可能な場所の減少などが相まって、2020年第4四半期の11.9%から当四半期は13.1%に上昇し、2020年第1四半期の5.1%に比べると2倍以上に伸びた。家計貯蓄率が4四半期連続で2桁台となっており、高所得階層ほど貯蓄率は高い傾向にあるという。

こうした状況を受け、カナダ・ロイヤル銀行のシニアエコノミスト、ネーサン・ジャンゼン氏は「家計の購買力が十分にあり、ウイルス感染拡大防止策が緩和されれば、消費は比較的早期に回復する」と同日発行の顧客向け報告でコメントしている。

また、モントリオール銀行のチーフエコノミスト、ダグラス・ポーター氏も同日発行の経済分析で「カナダ経済は、経済規制緩和が部分的に行われたとしても、急速に回復できることを明らかに示しており、今後数カ月の間にも同様の急速な回復が期待できる」と述べ、2021年の実質GDP成長率は6.0%を予測している。

(飯田洋子)

(カナダ)

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