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ドイツ連邦政府、新型コロナ禍でも研究開発費のGDP比率目標を堅持

(ドイツ)

ミュンヘン発

2021年06月28日

ドイツ連邦政府は6月16日、研究・教育省による「ハイテク戦略2025外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に関する報告を承認外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同戦略は、現政権の研究開発政策の重点を明らかにすべく2018年9月に決定され、今回はその進捗を報告したもの。

「ハイテク戦略2025」では、ドイツの将来の能力強化のため、国全体の研究開発費のGDP比率を2025年までに3.5%に引き上げることを目標にしている。また、具体的な重点分野として、(1)ヘルスケア・介護、(2)持続可能性・気候保護・エネルギー、(3)モビリティ、(4)大都市と地方都市、(5)公共安全、(6)経済・労働、の6分野を挙げていた。教育・研究省によると、グリーン水素(注1)、マイクロエレクトロニクス、人工知能、通信技術・ソフトウエア、新素材、量子技術などの未来技術も含まれるという。

今回の報告によると、2019年のドイツの研究開発費のGDP比率は3.18%だった。ドイツ科学助成財団連盟(Stifterverband für die Deutsche Wissenschaft)の調査では、その内訳は、産業界が2.20%、大学などが0.55%、国が0.44%だった。10年前の2009年の2.74%に比べて、0.44ポイント増加した。OECDによると、2019年の研究開発費GDP比率は、OECD加盟国中、ドイツはイスラエル(4.93%)、韓国(4.64%)、スウェーデン(3.40%)、日本(3.24%)、オーストリア(3.19%)に続く6位。

アーニヤ・カーリクチェック教育・研究相は「新型コロナウイルスの時代においても、2025年までに3.5%の目標は堅持する」とコメントした。また、同氏は、最初に認可された国際規格を満たす新型コロナウイルスワクチン(ファイザー・ビオンテック製)がドイツで開発されたことを、研究開発領域の集中と研究開発費拡大による成果の1つとした。

今回の報告では、研究開発を推進する政策が実行に移されている具体例として、2020年1月に施行された研究助成法を挙げた。同法では、企業が支出した研究開発費について25%の減税を受けられる。また、連邦政府が2019年に設立した、ムーンショット型研究開発(注2)に集中投資する連邦機関「Sprin-D外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」も例示された。本機関は、米国の国防高等研究計画局(DARPA)を参考にして創設された。教育・研究省は、Sprin-Dが基礎研究と実用化の距離を縮めたとしている。

(注1)再生可能エネルギー由来の電力を利用して、水を電気分解して生成される水素。製造過程で二酸化炭素を排出しない。

(注2)従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発のこと。

(クラウディア・フェンデル、高塚一)

(ドイツ)

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