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ロックダウン全面解除を1カ月延期、デルタ変異株の感染増加で

(英国)

ロンドン発

2021年06月16日

英国政府は6月14日、イングランドでロックダウン規制を全面解除する緩和第4段階への移行を、予定の21日から7月19日に4週間延期することを発表した。ロードマップ(2021年3月2日記事参照)に沿って進められてきた緩和は、最終段階を前に足踏みするかたちとなった。

社会的距離に関する法的規制(2メートル間隔確保やマスク着用など)を継続する。屋内集会の人数上限も6人に据え置く。ナイトクラブなど閉鎖命令が継続していた商業施設の再開も延期する。

他方で、結婚式など祭事の人数上限は、個人宅屋内などを除き社会的距離確保を前提に6月21日に撤廃。介護施設の外来訪問規制も緩和し、大規模イベントの試験開催では観客の人数や収容率を拡大する。

第4段階移行の延期は、インドで見つかったデルタ変異株の感染拡大加速が理由。一時1,000人台まで減少したイングランドの1日当たり感染者数は、6,000人台まで増加。5月25~31日の陽性者の96.5%は、同変異株による感染だ。新規入院患者や集中治療室収容患者も増加しているため、先送りは不可避と判断した。政府はこれまでに、マンチェスター都市圏、リバプール都市圏、バーミンガム市、ロンドン・ハウンズロー地区など14自治体を同変異株感染拡大地域に指定。大規模感染検査やワクチン接種前倒し、より厳格な感染防止策推奨などの対策をとっている。

イングランド以外でも、感染拡大が再燃している。スコットランド自治政府のニコラ・スタージョン首相は6月15日のスコットランド議会で、28日に予定しているロックダウン緩和を、イングランドと同じ7月19日ごろまで延期する可能性を示唆した。

ワクチン接種を加速

デルタ変異株拡大に対処するため、政府はワクチン接種を加速させる。イングランドでは、7月19日までに全成人への1回目接種を終え、さらに5月半ばまでに1回目接種を終えた40歳以上の住民への2回目接種完了も目指す。スコットランド自治政府は、40歳以上の住民に2回目接種の予約前倒しを推奨。計画より6週間早い6月14日に全成人への1回目接種を終えたウェールズ自治政府も、2回目接種を加速させる。

ボリス・ジョンソン首相は6月14日の記者会見で、ワクチン接種が効果を発揮していることを強調。規制の全面解除を「7月19日よりさらに延長する必要はないと確信している」と明言した。長引く規制に産業界や与党議員の一部などから批判の声も上がっており、難しいかじ取りが続きそうだ。

(宮崎拓)

(英国)

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