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連邦政府、気候中立達成へ水素の可能性と課題探るプロジェクト開始

(ドイツ)

ミュンヘン発

2021年06月11日

ドイツの経済・エネルギー省と教育・研究省は6月2日、水素分野のイノベーションの可能性と課題を分析する「H2コンパス」プロジェクトを開始したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

連邦政府は5月、気候保護法改正案を閣議決定し、気候中立達成を5年前倒して2045年とした(2021年5月24日記事参照)。経済・エネルギー省はこの目標達成のためにグリーン水素(注)がカギになるとしている。具体的には、水素は産業・物流部門などでの二酸化炭素(CO2)削減に貢献でき、エネルギーを媒介する手段としても有望とみている。このため、今後、グリーン水素の生産、供給・貯蔵、産業プロセスなどの分野での活用で、イノベーションのさらなる推進が必要となる。

今回始まった「H2コンパス」プロジェクトの目的は、連邦政府が2020年6月に採択した「国家水素戦略」(2020年9月9日付地域・分析レポート参照)で定めた「水素ロードマップ」策定のための基礎情報を集めることだ。水素技術の開発推進に向けて、どの領域でイノベーションが進み、どの領域でさらなる対策が必要かを明らかにする。

具体的には、水素技術関連のデータや事実を収集し、併せて関係者へのヒアリングなどを実施する。「国家水素戦略」に基づき設置された、水素に携わる企業・研究機関の専門家26人外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから成る「国家水素審議会(Nationaler Wasserstoffrat)」や、1,000人以上の水素関連研究者や企業関係者などが参加する「水素研究ネットワーク外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(Forschungsnetzwerk Wasserstoff)」もプロジェクトに協力する。

プロジェクトは2023年5月までの2年間で、経済・エネルギー省と研究・教育省が総額425万ユーロを助成する。プロジェクト実施はドイツ工学アカデミー(acatech)と化学・バイオ技術機構(DECHEMA)が担当する。「H2コンパス」プロジェクトの成果は公開される見込み。ペーター・アルトマイヤー経済・エネルギー相はプロジェクトについて「水素分野でドイツのトップランナーとしての地位を確実にするとともに、強化することが目的」とした上で、「研究とイノベーションは、競争力を有し、かつ、気候中立的である技術立国ドイツの礎となる」とコメントしている。

(注)再生可能エネルギー由来の電力を利用して水を電気分解して生成される水素。製造過程でCO2を排出しない。

(クラウディア・フェンデル、高塚一)

(ドイツ)

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