1~4月の対日貿易、輸出入額ともに増加

(カンボジア)

プノンペン発

2021年06月07日

貿易統計データベースのグローバル・トレード・アトラスによると、2021年1~4月のカンボジアと日本の貿易総額は、前年同期比7.9%増の8億4,352万ドルだった。カンボジアの対日輸出額は前年同期比1.4%増の6億3,948万ドル、対日輸入額は同34.8%増の2億405万ドルと、輸出入ともに増加した(注)。

品目別でみると、カンボジアから日本への輸出品の上位2品目は縫製品で3億9,670万ドルと輸出額全体の62.0%を占めている。3位は履物で7,216万ドル(前年同期比2.8%減)、4位は電気機器および部品で6,001万ドル(前年同期比69.3%増)と他の品目に比べ伸び率が著しい(添付資料表1参照)。

日本からの輸入品の1位は機械類および部品で4,183万ドル(前年同期比6.6%増)、2位は肉類で3,804万ドル(前年同期比3.37倍)、3位は車両で3,784万ドル(前年同期比48.9%増)と、肉類と車両の伸び率が特に大きい(添付資料表2参照)。肉類について、日系食品卸会社によると、前年と比べてカンボジア国内では和牛のニーズが高まっているが、取引量にそこまで大きな変化は感じられないという。また、日本からカンボジアへ輸出されている和牛は中国へ再輸出されているという報道もある。

カンボジアと日本の貿易は2020年5月以降、新型コロナウイルスの影響によるさまざまな業界の受注減少や、コンテナ不足による物流の滞りなどから、輸出入ともに前年と比べ下回っていたが、2021年に入り、徐々に回復傾向にある。

(注)小数点以下第1位を四捨五入しているため、貿易総額とカンボジアの輸出額、輸入額の合計に誤差が出る。

(井上良太)

(カンボジア)

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