バングラデシュ政府、5月30日までのロックダウン延長を発表

(バングラデシュ)

ダッカ発

2021年05月25日

バングラデシュ政府は5月23日、現在講じているロックダウンおよびそれに伴う規制(2021年5月19日記事参照)の5月30日までの再延長に加え、一部規制の緩和措置を発表した(添付資料・ジェトロ仮英訳参照)。今般、緩和された措置内容は以下のとおり。

  • 県境を越える公共交通機関は、定員の半数以内の乗客数とすることを条件に、運行することができる。乗客はマスクを着用するなど、健康ガイドラインを順守する必要がある。
  • ホテルやレストランなどの全ての飲食店は、定員の半数以内の利用数とすることを条件に、店内での食事提供を再開することができる。

5月23日時点で、31日以降の措置については発表されていない。また同23日、中央銀行は市中銀行に対し、5月24日以降は、窓口の終了時間を30分延長し、営業時間を午前10時から午後2時30分までとする通達を出した。輸出加工区(EPZ)の日系企業は「弊社はロックダウンの状況下においても取引銀行担当者と密に連絡調整を行っており、原材料の輸入決済などに特段の影響は生じていない。ただ営業時間短縮の長期化により、対応や決済の遅延の有無が、銀行や担当者によって、一層明確に分かれていく可能性があるだろう」と話す。

また、バングラデシュでは断食明け休暇(イード休暇)後の、インド変異株をはじめとする新型コロナウイルス変異株の感染拡大が懸念される中、直近1週間(5月17~23日)の1日当たりの新規感染者数は平均1,274人と、大幅な拡大傾向はみられない。他方で、予断を許さない状況が続いていることから、在庫不足が続いているワクチンの国内生産に向けた調査・研究、開発を急ぐべきとの意見もある(「ザ・フィナンシャル・エキスプレス」紙5月21日)。

(山田和則)

(バングラデシュ)

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