上海市、高齢者介護人材情報管理システムを導入

(中国)

上海発

2021年05月17日

中国の上海市民政局は、1年間の準備期間を経て、5月7日から高齢者介護人材情報管理システム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの運用を開始した。

システムには「情報収集・管理」「検索・統計」「検索」の3つの機能があり、上海市の全ての高齢者施設と介護ステーションで働く7万人以上の介護士の関連情報が登録されている。一般の人でも、介護士の氏名や身分証明書番号を入力すれば、介護士の名前や年齢、職歴、資格の有無などの情報を検索することが可能となった。

システムの導入により、介護士を必要とする家庭に一定の判断材料を提供するほか、システムを通じて介護士による介護状況を監督、評価することで、上海市の高齢者サービスの質の向上につながると期待される。

システムの集計データによれば、現在、上海市で登録された介護士の人数は計7万6,524人で、働く施設別の内訳は、高齢者施設が1万8,896人、社区高齢者サービス施設が3万8,017人、介護ステーションが1万9,611人だった。

性別では、女性が全体の93.6%、男性は全体の6.4%を占める。戸籍別では、上海市戸籍が55.5%、その他は44.5%だった。また、年齢別にみると、50代、40代が多い一方、20~30代の若い介護人材が少ない状況がうかがえる。

最終学歴は、中学校が全体の74.3%を占め、次に小学校と高校が続いた。勤続年数では、2年以内の人が最も多く、5割近くを占めた。資格の取得状況をみると、高齢者介護員初級の保有者が78.4%、資格を持たない人は12.3%だった。

(徐暁蕾)

(中国)

ビジネス短信 e6005a125414c97e