香港、2~4月の失業率は2期連続で改善

(香港)

香港発

2021年05月24日

香港特別行政区政府(以下、香港政府)統計処は5月20日、2021年2~4月期の失業率(季節調整済み、速報値)が、同年1~3月期から0.4ポイント改善して6.4%になったと発表した(添付資料図参照)。約17年ぶりの高水準となった2020年12月~2021年2月期の7.2%から、2期連続で改善した。

業種別にみると、小売・宿泊・飲食業などの個人消費や観光に関連するセクターが2021年1~3月期から0.8ポイント改善して9.9%と、1年ぶりに1桁台になった。

労働・福祉局の羅致光局長は発表に際し、「ほとんどのセクターで失業率の改善がみられたが、労働集約型のセクターではいまだ景気後退前の水準には大きく及ばず、さらなる大幅な回復には時間を要するとみられる。しかし、新型コロナウイルス感染を引き続き抑えることができれば、労働市場への圧力は徐々に緩和されるだろう」とコメントした。

香港中文大学経済学部の莊太量教授は「失業率の改善は重要だ。経済活動の制限がいくぶん緩和されたため、ケータリング業界などの労働者も仕事に復帰し、被雇用者の数は徐々に増加するだろう」と述べた(「サウスチャイナ・モーニングポスト」紙5月21日)。

(野原哲也)

(香港)

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