外交部長官、就任後初の日韓外相会談を開催

(韓国、日本)

ソウル発

2021年05月07日

韓国外交部は5月5日、鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官がロンドンでのG7外相会合に招待国として出席した機会に、茂木敏充外相と会談したと発表した。鄭長官の2021年2月の就任後、初の日韓外相会談となった。外交部の主な発表内容は以下のとおり。

1.両大臣は、韓日が北東アジアと世界の平和と繁栄のため緊密に協力する必要性に共感し、韓日関係を未来志向的に発展させていくことで意見が一致した。

2.鄭長官は、日本政府が(福島第1原発の)ALPS処理水の海洋放出を決定する際、周辺国との十分な事前協議がなかったことに対し、深い憂慮を示した上で、反対の立場を明確に伝達した。また、鄭長官はALPS処理水の放出は非常に慎重に取り組まなければならないと強調した。

3.茂木大臣は、(韓国の)慰安婦被害者が提起した損害賠償訴訟と強制動員被害者に関する韓国大法院の判決に対する日本側の立場を説明した。鄭長官は日本側の正しい歴史認識なくして過去の歴史問題は解決できないことを強調し、慰安婦と強制動員被害者に関する韓国の立場を説明した。

4.両大臣は、北朝鮮および北朝鮮核開発問題に関する韓日両国および韓米日3カ国が緊密に意思疎通してきた点を評価し、今後も韓(朝鮮)半島の完全な非核化と恒久的な平和の定着のため、引き続き協力していくこととした。

5.両大臣は、韓日間の懸案解決のため、両国間の緊密な対話と意思疎通を継続していくこととした。

(当間正明)

(韓国、日本)

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