米フェイスブック、ライブ・ショッピング・イベントを米国内で展開

(米国)

ニューヨーク発

2021年05月21日

SNS最大手の米国フェイスブックは5月18日、動画のライブ配信を活用して消費者の購買を促す新たなイベント「ライブ・ショッピング・フライデーズ」の展開を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。大手ブランドの新たな販売形態としてライブコマースを提案するとともに、消費者に同社のライブコマースサービスを広く周知することを図る。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、消費者の購買行動がオンラインへ移行する中、フェイスブックは2020年から自社アプリ上にオンライン販売機能「フェイスブック・ショップ」を追加している。「ライブ・ショッピング・フライデーズ」はこのオンライン販売に有名ブランドなどによるライブ配信を付加し、消費者の購買意欲を刺激する。今回のイベントは、5月22日から7月16日まで毎週金曜日に開催し、美容やファッションに関するコンテンツを発信する。

同社の発表によると、「ライブ・ショッピング・フライデーズ」は販売者が商品の紹介や消費者の質問への回答をリアルタイムに行うため、販売者と視聴者との相互コミュニケーションが期待できるという。また、視聴者が商品の購入を希望する場合、ライブ配信中にタグが付された商品を選択するだけで取引が完了し、全てフェイスブックのプラットフォーム上で完結することも特徴で、消費者の利便性向上を図っている。

新型コロナウイルスによる外出自粛でオンライン販売が注目される中で、ライブ動画で商品を販売するライブコマースはオンライン販売の新たな販売手法となっている。消費者側は、気に入ったブランドの新商品について、サイズや使用感といった文字では伝わりにくい情報を把握しやすくなる。一方、ブランド側も相互のコミュニケーションを通じて顧客の興味関心を把握し、より深く商品の魅力を訴求でき、自身のブランドを嗜好(しこう)するコアな顧客層の獲得が期待できる。多くの地域で移動が制限されるパンデミックの中にもかかわらず、ライブ配信アプリ「トークショップライブ」の米国内での売上高は約7倍に増加し、競合の「コメント・ソールド」では視聴者1人当たりの消費額が50%増加しており、米国のライブコマース市場は順調に拡大を続けている。

米国調査会社コアサイト・リサーチによると、中国ではライブコマース市場は既に数十億ドル規模となっているが、今後は米国でも成長が継続すると見込まれている。同社は2021年の米国のライブコマース市場は60億ドル規模、2023年までにはその4倍以上の250億ドルに達すると見込んでいる。同社の報告書によると、デジタルプラットフォーム上での生配信による商品紹介は、その利便性や個人最適化といった特性を踏まえると、消費者の間で今後ますます普及する販売形態になると予想している。また「このサービスは、ブランドや各小売業者が新規顧客を開拓するための重要な競争上の差別化要素となる可能性が高い」とみている(「リテール・ダイブ」4月28日)。

(樫葉さくら)

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