米ミシガン州、ワクチン接種者数の追跡システムを導入

(米国)

シカゴ発

2021年05月12日

米国ミシガン州の保健社会福祉局(MDHHS)は5月7日、州内のワクチン接種者数を正確に推計することが可能な追跡システム「the VACC to Normal Milestone Tracker」を発表した。このシステムを運用することで、16歳以上のミシガン州住民が初回のワクチンを接種した日付を正確に追跡することが可能となり、各種制限の解除のタイミングを知る上で有効という。

同州では5月10日現在、新型コロナウイルスの総感染者数は86万5,349人、総死者数は1万8,239人に達している。一時は、全米で人口当たりの感染者数が最も高い州(2021年4月19日記事参照)だったが、16歳以上のワクチン接種率(1回)は5月10日現在で55%に達しており、1日の感染者数は3,000人を下回る程度まで減少している。大規模接種会場の1つ、デトロイト市のダウンタウンにあるフォード・フィールド(NFLデトロイト・ライオンズのホームスタジアム)では、予約不要の接種も始まっており、今後、急速にワクチン接種が進むものとみられている。

経済再開に向けた道筋を発表

今回の追跡システムの発表に先立つ4月29日には、グレッチェン・ウィットマー州知事(民主党)が「MI Vacc to Normal」計画を発表しており、16歳以上のミシガン州民の70%にワクチンを接種させるという目標を掲げるとともに、ワクチン接種率(16歳以上)が55%、60%、65%、70%のそれぞれの数値に達した時点から2週間後の制限解除に関するガイドラインを設定している(添付資料表参照)。今回発表されたワクチン接種者の追跡システムは、このガイドラインを正確に遂行するものとして運用が期待されている。

(齋藤秀美)

(米国)

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