感染者数が減少し、約1カ月でロックダウンを解除
(ケニア)
ナイロビ発
2021年05月06日
ケニアのウフル・ケニヤッタ大統領はメーデーの5月1日に演説を行い、新型コロナウイルス感染者数が減少傾向にあることを受け、首都ナイロビを含めた5地域に対する都市間移動制限(ロックダウン)の解除を宣言した。新型コロナウイルス感染対策に関する大統領の演説の要旨は以下のとおり。
- 2021年3月26日の大統領令で、ナイロビを含めた5地域(ナイロビ首都圏、カジアド郡、マチャコス郡、キアンブ郡、ナクル郡)に対するロックダウンを発令(2021年3月29日記事参照)したが、約1カ月間で当該5地域の感染者数が72%減と大幅に減少した。
- 感染状況の改善を受け、5月1日から当該5地域のロックダウンを解除し、国内の他地域との移動を解禁する。
- 当該5地域の夜間外出禁止令(午後8時~翌日午前4時)を緩和し、他地域と同様に午後10時~翌日午前4時の外出を禁止とする。
- 対面式の礼拝の再開を認める。ただし、参加者数は施設の収容人数の3分の1以下とする。
- レストランの営業の再開を認める(注:テークアウトのみ許可されていた)。
- 酒類を提供するバー(ラウンジ)は、午後7時までの営業を認める。
- 全ての教育施設の再開を認める(注:対面式の授業は禁じられていた)。
- スポーツ活動の再開については、保健省およびスポーツ省の規則に従うものとする。
- 病院の入院患者に対する見舞いの人数は、患者1人につき1日1人までとする(注:これまで1人につき2人まで認めていたので規制強化)。
- 政治集会は引き続き禁止とする。
なお、ケニアの5月1日の新規感染者数は735人、陽性率は12.8%、累計感染者数は16万53人、累計死者数は2,744人。英国アストラゼネカ製のワクチン累計接種者数は85万3,081人、同ワクチンのケニア全人口に対する接種率は1.59%となっている。
(西川壮太郎)
(ケニア)
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