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英下院委員会、EU向け魚介類・肉類の輸出に関する提言公表

(英国、EU)

ロンドン発

2021年05月10日

英国下院の環境・食糧・農村地域委員会は4月29日、魚介類・肉類のEU向け輸出に関する提言を取りまとめた報告書を公表した。

英国・EU間の通商・協力協定は、2021年1月1日からの暫定適用を経て5月1日に正式に発効した(2021年4月30日記事参照)が、衛生植物検疫(SPS)の手続きの全面導入について、EUが英国から食品などを輸入する際は2021年1月から、英国がEUから食品などを輸入する際は段階的緩和措置を経た上で2022年3月からとされており(2021年3月15日記事参照)、緩和措置が設定されていないEUの英国からの食品などの輸入については、英国のEU離脱の移行期間終了直後から物流の混乱が確認されていた(2021年2月8日記事参照)。

英国下院の環境・食糧・農村地域委員会は、この混乱によって特に大きな影響を受けているEU向けの魚介類と肉類の移行期間終了後の輸出状況に関して、生産者業界や衛生証明書の認証担当者、物流業界、環境・食糧・農村地域省からの聞き取りと団体・機関からの36の提出意見を基に今回の報告書を取りまとめた。

報告書では、制度変更時の初期問題の多くは解決されたものの、SPS手続きは非関税障壁となり、特に魚介類や肉類をEUに輸出する中小事業者が影響を受け、その影響緩和のために英国政府が取るべき対応として、以下の4点を提案している。

  • 優先事項として、輸出衛生証明書の証明手続きの電子化に関するEUとの合意模索
  • 魚介類の輸出事業者向け基金の柔軟な運用と、肉類輸出者向けの類似の基金創設
  • 中小事業者向けの衛生証明書手続きの費用支援
  • 中小事業者からの貨物を1回のトラック輸送で混載できるような輸送手法の促進と、それによる費用低減

さらに、輸出衛生証明書を発行する公的獣医師の体制整備、二枚貝に関しEUへの輸出が認められる収穫海域分類の見直し、国内市場での英国産品の競争力低下などに対処するため、EUから英国への輸入食品などに対するSPS手続き導入スケジュールの厳守、公平なSPS検査体制確立のための英国・EUのSPS特別委員会の開始についても提言が行われている。今回の提言に対して、意見を提出した複数の業界団体から評価の声が上がっている。

(飯田俊平)

(英国、EU)

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