日本の第1四半期の農林水産物・食品輸出額、前年同期比30.1%増

(日本)

農林水産・食品市場開拓課

2021年05月28日

日本の農林水産省が5月11日に公表した「農林水産物輸出入情報」によると、財務省貿易統計に基づく2021年第1四半期(1~3月)の農林水産物・食品輸出額(確報値)は、前年同期比30.1%増の2,552億7,547万円となった。2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、同期の輸出額(確報値)が1,953億円まで落ち込んだが、2021年は新型コロナ禍前の2019年同期(2,147億円、確報値)を上回る滑り出しとなった。

このうち、農産物は前年同期比31.5%増の1,833億円、林産物は同42.7%増の123億円、水産物は同23.9%増の596億円だった。品目別では、寄与度順に「アルコール飲料」(259億円、60.3%増)、「牛肉(くず肉を含む)」(97億円、92.5%増)、「りんご」(56億円、83.3%増)が上位を占めた。「アルコール飲料」は中国向けが約3.4倍の66億円で1位、その中でもウイスキーが5倍の36億円となった。ユーロモニター・インターナショナルによると、中国の「ジャパニーズウイスキー市場」の2021年予測は48万1,800リットル(前年比15.9%増)、2025年予測では66万5,000リットルまで拡大していくとみられ、市場のニーズは高い。

輸出相手国・地域別では、1位は香港(522億円、前年同期比34.0%増)だった。中国(406億円、48.4%増)、米国(349億円、9.9%増)、台湾(289億円、44.7%増)、ベトナム(144億円、29.7%増)が続いている。

(籠瀬明佳、川原文香、上嶋友也)

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