4月の自動車生産台数は前月比で35.8％減

タイ工業連盟（FTI）は5月20日、2021年4月の自動車生産台数が前年同月比4.2倍の10万4,355台だったと発表した（添付資料表参照）。全体の42.8％を占める国内販売向けが4.1倍の4万4,671台、57.2％を占める輸出向けが4.4倍の5万9,684台となった。部門別では、乗用車が3.8倍の3万3,175台、ピックアップトラックなどの商用車が4.5倍の7万1,180台だった。

2020年4月と比較すると、極めて高い伸び率となっているが、これは前年に新型コロナウイルス第1波が発生し、サプライチェーンの不安定化などにより、工場が止まるなど、前年実績が記録的に落ち込んだ反動によるものだ。前月比でみると、35.8％減と大幅に落ち込んでおり、2021年4月初旬からの新型コロナウイルス感染拡大第3波、半導体の供給不安による影響が懸念される。

2021年1～4月累計では、前年同期比19.2％増の57万188台だった。輸出向けが23.5％増の33万379台、国内販売向けが13.8％増の23万9,809台となった。部門別では、乗用車が11.1％増の20万2,863台、商用車が24.2％増の36万7,325台だった。

2021年4月の国内販売台数は、前年同月比93.1％増の5万8,132台となったが、前月比では21.8％減と大幅に落ち込んでいる。1～4月累計では、前年同期比9.6％増の25万2,269台となった。

2021年4月の輸出台数は、前年同月比2.6倍の5万2,880台となったが、前月比では49.4％と大幅に落ち込んだ。完成車の輸出額は2.4倍の301億バーツ（約1,023億円、1バーツ＝約3.4円）だった。また、完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は82.7％増の494億バーツだった。

1～4月累計では、完成車の輸出台数は前年同期比14.9％増の31万988台で、輸出額は22.5％増の1,730億バーツとなった。完成車、エンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は23.3％増の2,610億バーツだった。

（高谷浩一、トンワニッチャノッパクン・ニチャーパッタラ）