LGエレクトロニクス、第1四半期は売上高、営業利益とも過去最高

(韓国)

中国北アジア課

2021年05月07日

韓国のLGエレクトロニクスは4月29日、2021年第1四半期(1~3月)業績(連結ベース)を発表した。それによると、第1四半期の売上高は18兆8,095億ウォン(約1兆8,810億円、1ウォン=約0.10円)、営業利益は1兆5,166億ウォンと、いずれも四半期ベースで過去最高を記録した(添付資料表参照)。

同社が発表した第1四半期の部門別の業績は次のとおり。

◇ホーム・アプライアンス&エアー・ソリューション(洗濯機、冷蔵庫、エアコンなど)

乾燥機、スタイラー(クローゼット型クリーニング機)、食器洗い乾燥機などの販売が好調で、売上高が増加した。また、プレミアム製品の販売拡大などで営業利益も増加した。

◇ホーム・エンターテインメント(テレビなど)

北米、欧州など主要市場のテレビ需要拡大で売上高は前年同期に比べ1兆ウォン以上、増加した。特に、有機ELテレビの販売が好調だった。営業利益は、液晶パネル価格が大幅に上昇したものの、プレミアム製品の販売比率引き上げなどで2年9カ月ぶりに4,000億ウォンを超えた。

◇モバイル・コミュニケーションズ(携帯電話など)

売上高は前年同期並みだったが、世界市場での競争激化により営業損失が拡大した。

◇ビークルコンポーネント・ソリューションズ(自動車電装部品など)

北米、欧州など主要完成車市場が徐々に回復したことや新規プロジェクトが増えたことで、売上高が前年同期に比べ4割以上増えた。

◇ビジネス・ソリューションズ(モニター、電子看板、太陽光発電モジュールなど)

在宅勤務やオンライン教育の拡大で、パソコン、モニターなどの売上高が増加した。主要部品価格や物流費は上昇したが、戦略製品に販売を集中し、収益性を維持した。

同社では、第2四半期(4~6月)の見通しに関連して、「主要国の景気回復が続き、市場の拡大に対する期待感が高まっている。しかし、世界市場の不確実性が続くなど、リスクが続く」とした上で、「生活家電、テレビなど主力事業の市場支配力をさらに高め、自動車部品・ソリューション、人工知能、B2B(企業間取引)事業などへの投資を拡大し、世界市場での競争優位を確保する」「第2四半期の売上高は前年同期に比べ増加し、収益性も安定して推移する見通し」と述べた。なお、同社は7月末に、今まで赤字の続いていた携帯電話事業から撤退する予定。

(百本和弘)

(韓国)

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