5月16日までのロックダウン延長と追加措置を発表

(バングラデシュ)

ダッカ発

2021年05月12日

バングラデシュ政府は5月5日、新型コロナウイルス対策として現在講じているロックダウンとそれに伴う規制(2021年4月30日記事参照)の5月16日までの延長と、追加措置を発表した(添付資料のジェトロ仮英訳参照)。今回の措置により、県境を越えない都市内の移動に限り、バスなど公共交通機関の運行も再開する。ポイントは以下のとおり。

  • 断食明け休暇(イード休暇)の間、政府系機関や民間企業、金融機関などの全ての従業員は勤務している地を離れてはならない。
  • ショッピングモールを含む全ての店舗や市場は健康ガイドラインを順守し、午前10時から午後8時まで営業することを引き続き可能とする。
  • バス、電車、小型船を含む都市間移動に係るサービスは停止する。都市内を移動するための公共交通機関の運行は5月6日から再開を許可する。
  • 政府は全ての者に対してマスク着用を引き続き義務付け、違反者には法的措置を講じる。
  • 政治的、社会的、宗教的な集会は禁止する。

5月6日時点で17日以降の措置については発表されていない。中央銀行は6日、市中銀行に対し、5月16日までは営業時間を1時間延長して午前10時から午後2時までとする通達を発出した。バングラデシュでは、今回のロックダウン開始(4月5日)から約1カ月経過し、過去最高の1日当たり新規感染者数が確認された4月7日の7,626人(陽性率22%)から、直近1週間の平均感染者数は1,817人に減少し、陽性率は10%前後と減少がみられる。一方で、5月中旬に予定されている断食明け休暇に向け、例年買い物客で街が賑わう時期を迎えていることなどから、感染再拡大の懸念は払拭(ふっしょく)されておらず(「ダッカトリビューン」紙5月2日、「ザ・フィナンシャル・エキスプレス」紙5月3日)、頻繁に変更されている関連規制や感染状況に引き続き十分な注意が必要だ。

(山田和則、安藤裕二)

(バングラデシュ)

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