上海市で中国環境博覧会開催、過去最大規模に
(中国)
上海発
2021年05月06日
上海市で4月20~22日に、「第22回中国環境博覧会」(以下、環博会)が開催された。今回の展示面積は、新型コロナウイルス発生以前の2019年の開催規模を上回り、歴代最大の18万平方メートルとなった(添付資料表参照)。また、24カ国・地域から2,157社の環境関連企業・団体が出展し、うち日系企業も30社以上に上った。
今回の環博会でも、前年と同様、新型コロナウイルスの影響により海外との人の往来が制限されているため、外資系の出展企業が海外から出張者を派遣することが難しいこともあり、中国に駐在する社員や現地スタッフが主に対応していた。
環博会へ入場の際には、あらかじめ実名で関連情報を登録の上、入場証を携帯する必要があった。展示会場内ではマスク着用が求められていたが、屋外ではマスクを着用せずに行き来する参加者も見られた。
出展した日系企業からは「中国では揮発性有機化合物(VOCs)の排出規制が厳しくなっており、対応製品へのニーズが増加している」「工場周辺への住宅地への配慮から、臭気対策が重要になっており、臭気観測に関するニーズもある」などの声が聞かれた。また屋外展示では、電気自動車(EV)や燃料電池(FC)ごみ収集車、自動運転の清掃車などの実物も展示された。
環博会の関連イベントとして、ジェトロは中国環博会、中国建築省エネルギー協会グリーン都市研究中心と共催で、「日中グリーン建設新モデルフォーラム」を開催した。フォーラムではグリーン建築技術や建築廃棄物のリサイクルなどについて、日本企業3社、中国企業2社が講演を行い、約60人が参加した。参加者からは、「日本企業の技術について有益な情報が得られた」「グリーン建築技術について、今後、日本の技術や経験を参考にしていきたい」などのコメントがあった。
(尹世花)
(中国)
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