全米最大級の自動車展示会シカゴオートショー、7月に対面式で開催へ

(米国)

シカゴ発

2021年05月10日

米国イリノイ州のJ.B.プリツカー州知事とシカゴ市のロリ・ライトフット市長は5月4日、全米最大級の自動車展示会のシカゴオートショー(会期:7月15~19日)について、市内の北米最大のコンベンションセンターのマコーミック・プレイスで、対面式で開催することを認めると発表した。マコーミック・プレイスでの対面式の大規模展示会開催は2020年3月の新型コロナウイルス感染拡大以降で初めてだ。

プリツカー州知事は「これは(新型コロナウイルス)ワクチン接種と、シカゴ市民とイリノイ州民の努力のたまものだ」と評価。また、ここ数週間で同州全体の新型コロナウイルス陽性率と入院率の上昇が見られたが、既に数値は横ばいになり減少し始めていることにも言及しつつ、「新型コロナウイルスとの闘いはまだ終わっていないが、状況は良くなっている」と将来を見通した。

シカゴオートショーは1901年から開催されている北米最大級の自動車展示会で、開催実績は北米で最多だ。これまでは毎年2月に開催していたが、新型コロナ禍を踏まえて延期していた。従来は10日間だった会期は、今回5日間に短縮する。会場は屋内展示を従来の半分程度に縮小するとともに、屋外スペースを活用した展示構成にして、感染予防に配慮する予定だ。

シカゴ市、7月4日から経済完全再開を計画

シカゴオートショーに関する発表と同日、ライトフット市長は「シカゴ市としての完全な経済再開を米国の独立記念日の7月4日に計画している」とした上で、「新型コロナウイルスによるパンデミックを過去のものにすることがもう少しで可能になる状況だ」と意気込んだ。

イリノイ州公衆衛生局(IDPH)によると、6日時点で同州住民の34%がワクチン接種を完了している。シカゴ市では16~64歳の36%、65歳以上の63%が接種を完了している。

(藤本富士王)

(米国)

ビジネス短信 14d95177e847f67a