武漢市、環境対策プロジェクトに180億元投入へ、日系企業にもチャンス

(中国、日本)

武漢発

2021年05月18日

武漢市政府は5月7日、「武漢市の新型コロナウイルス収束後の生態環境の弱点補強と機能強化、生態環境プロジェクト3年行動実施方案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表。2022年までに総額180億元(約3,060億円、1元=約17円)を環境関連プロジェクトに投資する方針を示した。

この方案では、2022年末までに(1)医療廃棄物や危険廃棄物の収集と運送、処理、利用システムを整え、処理能力を高める、(2)長江沿岸1~15キロ内に位置する化学工場の移転を促進する、(3)汚水処理プラントを拡張し、汚水処理能力を高める、(4)生活ごみの処理プロジェクトを推進し、市内の生活ごみ無害化処理率を100%にするといった目標を設定した。また、目標の達成に向けて、市内の各環境関連プロジェクトへの投資規模も示した(添付資料表参照)。

環境分野のビジネスチャンス拡大に期待

長江中流域の一大工業都市である湖北省やその省都・武漢市は近年、排水や排気、土壌汚染、ごみ問題などの環境対策を強化する方針を打ち出しており、企業の環境対策に係るニーズも拡大している。ジェトロは2021年3月、湖北省商務庁、湖北省生態環境庁とともに「日中(武漢)環境リサイクル商談会」開催した。環境分野でビジネスを展開している日系企業15社が参加し、現地企業・施設など69社・団体が来場。計56件の商談が行われた(2021年4月5日記事参照)。武漢市では環境関連の投資拡大の動きがあることから、環境分野での日系企業のビジネスチャンス拡大が引き続き期待される。

(片小田廣大)

(中国、日本)

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