ハンガリー、非常事態宣言を9月まで延長決定

(ハンガリー)

ブダペスト発

2021年05月20日

ハンガリー議会は5月18日、同22日に期限を迎える非常事態宣言について、秋の通常国会開始から15日後まで延長することを賛成多数で可決した。秋の通常国会は早ければ9月1日から始まるため、その場合、非常事態宣言は9月16日まで継続されることとなる。なお、具体的な国会開始日は議長が決定する。

バルガ・ユジット司法相は「新型コロナウイルスの変異株が欧州中に広がっており、ハンガリーにも入ってきている。まん延を防止するためにも措置の強化は不可欠だ」とし、延長することの意義を強調した。

非常事態宣言下では、政府は国会審議を経ずに新型コロナ関連措置を独自に決定できる権限を持つ。野党は「政府に無制限の権限を与えることには反対だ。緊急事態宣言がいつ終わるのか、秋の国会が開始されてから15日後に終わるという保証もない」と反発していた。

ハンガリーの新型コロナウイルス感染状況は、ここ数週間で、新規感染者数、入院患者数、人工呼吸器装着者数において着実に改善してきている。また、死者数についても、ここ数日は2桁になっている。

(バラジ・ラウラ)

(ハンガリー)

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