中国関税税則委、対米追加関税の対象79品目の適用除外期間を延長

(中国、米国)

北京発

2021年05月21日

中国国務院の関税税則委員会は5月16日、米国原産の輸入品に課している追加関税措置について、これまで適用除外としていた品目のうち、79品目(第2期第2弾)の除外期間の延長を発表した。対象となる品目のリストは財政部のホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに掲載されている。

対象品目には、医療用消毒剤などの防疫物資のほか、レアアース鉱石、各種ハイテク設備の基幹部品やその原料などが含まれている。対象品目は、HSコード8桁ベースでは79品目が対象となるが、HSコード8桁以下の商品名称に基づいている品目も含まれる。(注1)。

これらの品目は「税委会公告〔2020〕4号」に基づき、2020年5月19日から2021年5月18日まで、中国が米国の通商法301条に基づく措置への対抗措置として課している追加関税を徴収されていなかった(2020年5月18日記事参照)。今回の除外期間延長措置により、5月19日~12月25日まで同様に除外される。

専門家は「これまで中国と米国が互いの製品に対する追加関税適用除外措置を延長してきた経緯から、今回の中国側の措置もほぼ予想通りだ」との認識を示した上で、「米国の政府関係者が中国の政府関係者との貿易協議開催の可能性を示唆していることから、今回の措置はそれに対する中国側の好感の表れだ」とも指摘した(「グローバル・タイムス」紙5月17日)。

(注1)なお、同一のHSコード(8桁)だが、商品名別で2つの別の品目とされている物もある。

(注2)これまで発表された主な適用除外措置およびその延長措置については、添付資料を参照。

(藤原智生)

(中国、米国)

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