ラジャスタン州で夜間外出禁止令を発出、工場の夜間操業に影響なし

(インド)

ニューデリー発

2021年04月09日

インド北部では、春を迎えてホーリー祭や沐浴(もくよく)祭といった一連の行事と連動するかのように、新型コロナウイルスの新規感染が拡大している。北西部に位置して日本企業48社が集積するニムラナ工業団地のあるラジャスタン州では4月6日、同工業団地がある地域を含む各地で夜間外出禁止令が発出された。同禁止令の主なポイントは以下のとおり。

  • 当該地域での夜間外出禁止の時間帯は午後8時~翌日午前6時。
  • 4月7日から同禁止令を実施。
  • ただし、24時間継続操業や夜間シフトを実施している工場は対象外。
  • 同禁止令の実施期間は特定せず、新たな通達が出るまで。

同州産業開発公社の責任者によると、外出禁止時間帯の工場の夜勤シフト従事者は、社員証を携行すれば通勤を妨げないとしている。実際に支障やトラブルがあれば、州産業開発公社の地域責任者に直接連絡するように伝えているという。

州内外の移動や物流は、特別な許可を取ることなく認められている。同地進出日系企業の代表によると、隣接するハリヤナ州との州境では、州警察による検問が実施されているが、通勤バスの通行はスムーズとのことだ。また、州外からの移動者に対しては、PCR検査による陰性証明書の提示を要求しているが、工場関係の通勤者は提示を免除されているという。

ラジャスタン州は3月31日付で州都ジャイプールなどの主要都市に限定し、午後10時から翌日午前5時までの夜間外出禁止令を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)していた。今回の発令で対象地域を拡大した格好だ。デリー準州などでも夜間外出禁止令(2021年4月7日記事参照)が発出されている。

(大穀宏)

(インド)

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