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サステナブルな食の未来創造するフードテック紹介ウェブセミナー開催

(スイス)

ジュネーブ発

2021年04月02日

ジェトロは3月24日、スイスを代表するスタートアップ支援機関であるベンチャーラボの協力を得て、ウェブセミナー「Swiss FoodTech and AgriTech for Sustainable Society-スイスとのオープンイノベーションで拓く持続可能な未来の食卓-」を開催した。

人口増加や食の安全、地球環境問題への意識の高まりを背景に近年、日本でも持続可能な食の重要性が注目されている。今回のウェブセミナーはフードテック産業のトレンドやスイスで注目されているフードテック分野のスタートアップを紹介し、日本とスイスのオープンイノベーションを促進する目的で開催された。

ジェトロの和田恭ジュネーブ事務所長は冒頭、連邦工科大学など世界有数の大学や研究機関から輩出される優れた人材や技術力を背景に、スイス各地にさまざまな分野のスタートアップエコシステムが成長していることを説明した。

フードベンチャーキャピタルのブルーホライズンベンチャーズ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注1)の共同創設者マイケル・クラインドル氏が基調講演を行った。同氏は、2050年までに世界の人口が約100億人に達する中、現在よりも70%多くの食料が必要になるとの課題を示し、代替肉産業は2018年から2025年まで年平均成長率が30%と予想されていることや、代替肉に対する消費者の受容性が急速に変化していることを紹介した。例えば、2014年の調査では78%の消費者が「細胞農産品(注2)を食べたくない」と回答していたのに対し、2019年には52%の消費者が「食べる」と回答しているなど、市場の成長とともに消費者の理解が進みつつあることを説明した。また、グローバル食品企業によるフードテックへの投資が活発に行われていることも紹介した。

続いて、ベンチャーラボが厳選した8社のフードテックが登壇した(添付資料参照)。チューリヒ連邦工科大学のスピンオフであるMIRAI FOODS AGは、和牛をはじめとする動物の胚性幹細胞から培養する代替肉開発技術を紹介し、日本でのビジネスへの意欲を示した。AgroSustainは、廃棄物削減に貢献する特殊なコーティング剤による農薬不使用の防カビ技術を紹介した。その他、都市での収穫最大化を実現する垂直農業システムや、原材料商取引を効率化するプラットフォームなど、多岐にわたる食の課題を解決するための多種多様な技術が紹介された。

参加者からは、日本でのビジネス計画などについて活発に質問があり、ウェブセミナー終了後にはスタートアップ各社との面談依頼が寄せられた。今回のウェブセミナーには、日本以外にも欧州や米国、シンガポール、インドなど世界15カ国から301人の参加申し込があり、同分野への高い関心がうかがえた。

写真 セミナーの様子。ブルーホライズンベンチャーズの資料(ジェトロ撮影)

セミナーの様子。ブルーホライズンベンチャーズの資料(ジェトロ撮影)

写真 セミナーの様子。登壇したフードテック(ジェトロ撮影)

セミナーの様子。登壇したフードテック(ジェトロ撮影)

(注1)チューリヒに拠点を置く、持続可能な食システムの実現を目指すフードベンチャーキャピタル。世界的に注目されるフードテック、Impossible Foods、Beyond Meatへの投資などに参画している。

(注2)細胞培養によって食品を製造する技術。

(城倉ふみ)

(スイス)

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