ガソリン価格を引き上げ、7月にはディーゼル油価格も引き上げか

エジプトの燃料価格調整委員会は、4月23日からガソリン価格を1リットル当たり25ピアストル〔0.25エジプト・ポンド（約1.725円、1エジプト・ポンド＝約6.9円）〕引き上げた。エジプトのガソリン価格は、IMFとの合意により2019年7月から補助金制度を撤廃し、同委員会が3カ月ごとに価格設定を見直している。石油価格の国際市況や国内情勢を包括的にみて判断しており、前回1月の改定では、25ピアストル引き下げていた。

今回の決定により、1リットル当たりの新しいガソリン価格は、80オクタンで6.50エジプト・ポンド、92オクタンで7.75エジプト・ポンド、95オクタンで8.75エジプト・ポンドとなった。ただし、工業用の燃料は据え置きとしている。

また、現地報道によると、エジプト燃料価格調整委員会は7月に、ディーゼル油の価格を5％引き上げる可能性を明らかにしている。石油価格の動向を見据えていることが大きな理由とされているが、ディーゼル油は公共バスやトラックなどで多く消費されており、今後の物価変動、消費者への影響が懸念される。現在の消費者物価指数（CPI）上昇率は、約5％となっている（デイリーニュースエジプト4月26日）。

（常味高志）