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中銀、外国為替管理政策を大幅緩和、輸出入ビジネス円滑化に期待

(マレーシア)

クアラルンプール発

2021年04月23日

マレーシア中央銀行は4月15日から外国為替管理政策外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを大幅に緩和し、輸出代金の両替義務の撤廃、国内取引での外貨決済などが可能となった。中銀は、政策緩和はグローバルサプライチェーンにおけるマレーシアの立場を強化し、輸出ビジネスの円滑化と外国直接投資促進が狙いとしている。

輸出ビジネスにかかる手間とコストが大幅軽減

今回の制度緩和のポイントのうち、進出企業に影響の大きい点は以下の4点。

  1. 輸出代金の75%を通貨リンギに両替する制度の撤廃。
  2. グローバルサプライチェーンに関わる国内取引で外貨決済が可能。
  3. 輸出代金回収期間は、中銀の承認なしで最大24カ月まで延長が可能。
  4. 特定の外貨建て債務に限り、非居住者との間で輸出代金とのネッティングが可能。

特に、1.両替義務の撤廃と2.国内取引でのリンギ建て決済義務の撤廃により、輸出または輸入を行っているマレーシア国内企業に販売または仕入れを行っている場合、決済時にドルからリンギに両替して支払っていた手間とコスト、為替リスクがなくなり、ドルでの決済が可能となる。そのため、特にマレーシアを輸出拠点として活用している日系製造業では「輸出にかかる為替リスクが大幅に軽減される」と、規制緩和に対する歓迎の声が上がる。

国内取引の外貨決済には留意も

国内取引での外貨決済では留意すべき点もある。中銀が発表した「よくある質問(FAQ)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」によると、外貨決済が認められる国内取引はグローバルサプライチェーン(注)に関わるものでなければならず、それを証明する資料を取引銀行に提出することが必要になる。邦銀担当者によると、以下の点に留意が必要だという。

  • 自社の商流が中銀の定義するグローバルサプライチェーンに該当するかどうかを取引先と確認すること
  • 実際に送金ができるかどうかは、取引銀行が書類を基に行うデューデリジェンスの結果次第であること
  • 取引銀行でのデューデリジェンスに時間を要する可能性があること

また、居住輸出業者はリンギを外貨に両替して支払いをすることは認められず、「貿易用外貨口座(Trade Foreign Currency Account)」にある外貨または外貨建て貿易金融から得た外貨での支払いのみとなる。

(注)中銀の定義によると、「グローバルサプライチェーンは、居住輸出者が輸出活動をするために必要な財・サービスを居住輸入者が海外から購入し提供する取引」とされ、その仲介を行う仲介業者との取引も含まれる。

(田中麻理)

(マレーシア)

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