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ラマダン開始、新型コロナと治安に要注意

(パキスタン)

カラチ発

2021年04月23日

パキスタンでラマダン(断食月)が4月14日に始まった。イードアルフィトル(断食明け大祭)は5月14日~16日の3日間の予定。新型コロナウイルス感染拡大の第3波の中でラマダンが始まったことや、イスラム極右政党パキスタン・ラバイク運動(TLP)による全国各地での抗議行動などのため、在留邦人も注意が一層必要となっている。

新型コロナ感染は2月から第3波に入り、現在も1日当たり約5,000人の新規感染が確認され、拡大している。英国型などの変異株が拡大していると報じられている(「ドーン」紙4月22日)。政府は2月半ばから医療関係者へのワクチン接種を開始、一般国民も65歳以上の高齢者への接種が始まった。4月21日からは50歳以上へと接種対象者の範囲を拡大している。しかし、感染拡大が収まる気配はなく、政府は4月13日に幅広いロックダウンの実施、土日の休業、飲食店の室内飲食の禁止、小売店や市場の営業時間の制限、企業・公的機関の人員総数の50%は在宅勤務を行うなどの行動制限の継続を発表した。

こうした状況下、治安の悪化が危惧される。TLPのサード・リズビ代表は、イスラム教預言者ムハンマドの風刺画に対する2020年10月のフランスのエマニュエル・マクロン大統領の発言をめぐり、フランスとの断交と駐パキスタンのフランス大使の本国送還を政府に要求、支持者に抗議行動を呼びかけた。それを受けて、当局は4月13日にリズビ氏の身柄を拘束、14日にはTLPを非合法化して取り締まりを強化した。これに抗議したTLP支持者が全国各地で激しい抗議行動を展開し、特に党本部があり日本企業が進出するパンジャブ州ラホールでは連日抗議デモが行われ、デモ隊と警察など治安部隊が激しく衝突し、死者も出た(「ドーン」紙など4月15付)。政府は16日に一時的にSNSを遮断。Wi-Fiもつながりにくい状況が続いた。在カラチ日本総領事館も15日と19日に注意喚起を在留邦人に発出した。その後、政府はTLPとの話し合いに乗り出し、21日に抗議活動をやめることで合意したが、いまだ予断を許さない状況となっている。

ラホールにあるサンデンのパキスタン合弁会社サンパックの服部正和社長はジェトロのインタビューに対して、「当社は工場が郊外にあるので操業は止めなかったが、安全のため自宅待機をしている。他社の中には工場を止めたところもあるようだ」と語った。

(山口和紀)

(パキスタン)

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