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輸出促進による外貨獲得目的に、新たな投資優遇制度を創設

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年04月15日

アルゼンチン政府は4月6日、「輸出のための投資強化制度」を創設することを定めた必要緊急大統領令(DNU)234/2021号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布した。この制度は、輸出を目的とした1億ドル以上の新規投資または再投資を行うことを条件に、輸出代金の一部を外国への支払いに充てることができるもの。林業や鉱業、炭化水素、製造業、農工業が対象業種となっている。2024年4月までの3年間に承認される投資案件が対象だが、期間は延長される可能性がある。

この制度の適用を受けた投資案件は、輸出金額の20%を上限に外貨の取得枠を得ることができ、これを利益や配当金の送金、外国への債務・金融負債の支払い、投資元本の送金に充てることができる。再投資の場合は、経済省と工業開発・生産省が1年間の輸出の増分を評価し、その増分の20%を上限に外貨の取得枠が与える。

1年間の外貨の取得枠は、同制度の適用を受けた投資案件に関連して外国為替市場で売却した外貨の総額の25%を超えることはできず、さらに、外貨売却から1年が経過しないと外貨の取得枠は与えられない。

制度の適用期間は承認日から15年間。この間は同制度よりも厳しい資本取引規制が導入されても、その影響を受けない。

ただし、小麦や小麦粉、トウモロコシ、トウモロコシ粉、トウモロコシ油、大豆、大豆油、バイオディーゼルなどは、外貨の取得枠を算定する基準となる輸出金額に含めることができない品目がある。対象品目のメルコスール共通関税分類番号(NCM)が緊急政令の別添にまとめられている(添付資料表参照)。注意が必要なのは、除外対象となる品目NCMは随時見直されるということだ。

金融投資やポートフォリオ投資、合併、買収、株式の取得は同制度上、投資と見なされず、代表者または取締役が有罪判決を受けて刑期の2倍に相当する期間が経過していない法人・個人、税や社会保障費の滞納がある法人・個人は制度の適用を受けることはできない。

厳しい資本取引規制が導入されているアルゼンチンは、外国直接投資が入りにくい状況にある。政府としては、この制度導入を通じて内外から直接投資を集めることで、「輸出産業への投資が増えないために輸出が伸びない」、そのため「外貨収入も増えない」「外貨の流出を抑制するために資本取引規制を導入する」という悪循環から脱することを目指す。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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