米石油大手パイオニア・ナチュラル、ダブルポイントを64億ドルで買収

(米国)

ヒューストン発

2021年04月07日

米国大手独立系石油ガス開発会社パイオニア・ナチュラル・リソーシズ(本社:テキサス州ダラス、以下、パイオニア)は4月1日、米国石油ガス開発会社ダブルポイント・エナジー(本社:テキサス州フォートワース、以下、ダブルポイント)を64億ドルで買収することを発表した。

パイオニアはテキサス州とニューメキシコ州にまたがるパーミアン盆地での生産基盤を強化する方針。2020年10月に米国独立系石油ガス開発会社パースリー・エナジー(本社:テキサス州ミッドランド)を約45億ドルで買収すると発表(2020年10月22日記事参照)して以来、5カ月強で2度目の大型買収となる。

買収額の内訳は、パイオニアの普通株約2,720万株、現金10億ドルと、約9億ドルの債務継承となる。

今回の買収は、株式非公開の米石油会社の買収としては2011年以降で最大の規模。実際、パイオニアは新型コロナウイルス感染拡大による不況以来、石油ガス開発会社の中で最も積極的に買収を実施している。

パイオニアとダブルポイントは、パーミアン盆地の中でも優良なミッドランド盆地とデラウェア盆地で石油ガス開発を実施しており、買収によってパイオニアは、ダブルポイントが日量約10万バレル相当を生産しているパーミアン盆地の資産10万エーカーを取得することとなる。

また、両社の運営効率化などによる年間のコスト削減額は約1億7,500万ドルとなる。

(沖本憲司)

(米国)

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