米石油大手パイオニア・ナチュラル・リソーシズ、パースリー・エナジーを約45億ドルで買収

(米国)

ヒューストン発

2020年10月22日

米国大手独立系石油ガス開発会社パイオニア・ナチュラル・リソーシズ(本社:テキサス州ダラス)は10月20日、米国独立系石油ガス開発会社パースリー・エナジー(本社:テキサス州ミッドランド)を約45億ドルで買収することを発表した。パースリー・エナジーの株主は1株当たり、パイオニア・ナチュラル・リソーシズ株0.1252株を受け取る。パースリー・エナジーの負債を含めた取引額の総額は約76億ドルとなる。

両社は、テキサス州とニューメキシコ州にまたがるパーミアン盆地の中でも優良な、ミッドランド盆地およびデラウェア盆地で石油ガス開発を実施している。新型コロナウイルスの影響により原油価格が1バレル当たり約40ドルで低迷している状況下において、石油ガス会社は、統合による一層の生産コストおよび負債の削減に迫られている。

買収により両社の純資産は、総面積で約93万エーカー(3,764平方キロメートル)となり、生産量は2020年第2四半期現在で日量55万8,000バレル相当になる。両社の生産コストは、1バレル当たりWTI価格で30ドル台半ばとなる。また、両社の運営の効率化などによる年間のコスト削減額は、約3億2,500万ドルになる。

最近の類似の買収事例として、米国石油大手コノコフィリップス(本社:テキサス州ヒューストン)が10月19日に米国シェール開発会社コンチョ・リソーシズ(本社:テキサス州ミッドランド)を97億ドルで買収している(2020年10月21日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国)

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