米財務省、ミャンマーの国有宝飾企業を制裁対象に指定

(米国、ミャンマー)

ニューヨーク発

2021年04月09日

米国財務省は4月8日、ミャンマーの宝飾業を支配するとされる国有企業ミャンマー・ジェムズ・エンタープライズ(MGE)を特別指定国民(SDN)に指定したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。ミャンマー国軍による2月の権力掌握以降、混乱が治まらない事態を踏まえて、国軍の資金源とされる同社をSDNに追加した。

アントニー・ブリンケン国務長官も同日に声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを出し「(MGEに)限定した制裁を加えることで、米国はミャンマー国軍に対して暴力を止め、不当に拘束した人々を解放し、戒厳令や緊急事態宣言、通信制限を解除し、国を民主主義に戻すまで、資金源に圧力を加え続けるという明確なシグナルを送っている」とした。

SDNに指定されたMGEには、(1)在米資産の凍結、(2)米国人(注)との資金・物品・サービスの取引禁止が科される。また、同社が直接または間接的に50%以上を所有する事業体も同じ制裁の対象となる。ただし、財務省が3月25日に発行した4種類の一般許可(General License)に該当する取引・活動は、それらが指定する要件の下で認められる(2021年3月26日記事参照)。

(注)米国市民、米国永住者、米国の法律に基づく、もしくは司法権が及ぶ域内に存在する法人(外国支所も含む)、もしくは米国内に存在するあらゆる個人を指す。

(磯部真一)

(米国、ミャンマー)

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