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英国の2月の対EU輸出、前月比47%増に回復

(英国、EU)

ロンドン発

2021年04月21日

英国の国家統計局(ONS)が4月13日に発表した2月の同国の貿易統計によると、輸出(季節調整済み、非貨幣用金・その他貴金属を除く、以下同様)は前月比9.9%増の243億ポンド(約3兆6,700億円、1ポンド=約151円)、輸入は17.4%増の407億ポンドとなり、過去最大の落ち込みを記録した前月から回復した。

特に、1月に前月比42.0%と激減した対EU輸出は、46.6%増と大きく回復した(添付資料図1、表1参照)。約9割減少していたEU向け水産物輸出は、1月から4.6倍の6,480万ポンドとなった。一方、非EU諸国への輸出は、最大の米国が37億2,000万ポンドから39億ポンドに4.8%増加したものの、続く中国は15億6,000万ポンドから13億7,000万ポンドに12.2%減少し、非EU輸出全体では10.5%減となった。

対EU輸入は前月の29.5%減から7.8%増(添付資料図2、表2参照)に回復。前月4割以上減少したEUからの医薬品輸入は37.3%増、3割以上減少したEUからの自動車輸入は32.5%増となった。非EU諸国からの輸入も、最大の中国が26.9%増(58億8,000万ポンド)、続く米国が28.7%増(34億3,000万ポンド)となり、非EU輸入全体で25.6%増と大きく回復した(注)。英国の月別品目別物品輸出・輸入額は添付資料表3、4参照。

対EU貿易の本格回復にはなお時間も

1月からは大きく伸びたが、回復は道半ばだ。2月の輸出は、前年同月比では10.5%減で、対EUでは12.5%減と、さらに低い水準にとどまっている。1月から大きく回復した水産物の対EU輸出も、2020年12月と比較すると、5割減の水準だ。輸入も全体では前年同月比6.3%増加したが、対EUは10.7%減だった。

背景には、英国のEU離脱(ブレグジット)に続く移行期間の終了により、1月から英国とEUの間に新たな通関手続きなどが発生していることに加え、長引く新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の低下などがある。ONSは「1、2月の貿易額の変化がどの程度まで移行期間終了に起因したものなのか、断言するのは時期尚早」と述べており、これらが短期的なものなのか、長期間続く構造的な変化を反映したものなのかは、しばらく経過を見守る必要がありそうだ。

英国商業会議所(BCC)のスレン・ティル経済部門長は、2月の対EU貿易の回復について「英EU間取引の本質的な改善というより、積み増し在庫が解消したことなど、多数の一時的要因が元に戻ったことを反映したものだろう」とコメント。企業が通関手続きなどに苦慮していることを踏まえ、英EU双方に改善に向けた協議を求めている。

(注)添付資料図2の非EU輸入額と国別貿易統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの非EU輸入額合計(いずれもONS)は一致しない。文中の非EU輸入の金額・伸び率は、国別貿易統計のデータを基に記述。

(杉田舞希、宮崎拓)

(英国、EU)

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