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急速な新型コロナ感染拡大で制限措置を強化、与野党の対立深まる

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年04月19日

アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス大統領は4月14日、新型コロナウイルス感染拡大を受け、ブエノスアイレス首都圏(AMBA、注)で4月9日から導入した行動制限措置(2021年4月12日記事参照)をさらに厳格化すると発表した。大統領は「AMBAでの状況(急速な感染拡大)を見て、1週間前に導入した措置では不十分だと判断した」と説明した。

翌15日深夜に公布した必要緊急大統領令(DNU)241/2021号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによる、AMBAでの主な追加行動制限措置は以下のとおり。

○4月19日から同月30日まで、学校での対面授業を停止する。

○4月16日から同月30日まで、次の活動を停止する。

  • 商業施設およびショッピングセンターの営業
  • 屋内でのスポーツ、娯楽、社会、文化、宗教に関連する活動
  • 午後7時から翌日午前6時までの商業店舗の営業
  • 午後7時から翌日午前6時までの飲食店(レストラン、バーなど)の店内営業。ただし、デリバリーや持ち帰りサービスの提供は認める。また、午前6時から午後7時までは屋外席でのみ営業を認める(店内営業は禁止)。

○夜間外出禁止措置は午後8時から翌日午前6時までに時間帯を拡大する。

大統領の発表を受けて、ブエノスアイレス市民は、特に学校の対面授業の停止に反対して市内各地で連日「鍋たたき」による抗議活動(カセロラッソ)などを実施している。ブエノスアイレス市政府も15日、今回の決定に関連して、連邦政府の事前の相談がなかったとし、「対面授業の継続は最優先事項だ」と強く抗議した。

オラシオ・ロドリゲス・ラレッタ・ブエノスアイレス市長は16日、「教育関係者(学生、教職員など)は約70万人、そのうち感染が確認されたのはわずか0.89%であり、学校内は感染源となっていないことは明らか」「市民の健康だけでなく、教育、経済活動も守るべきだ」と主張し、連邦政府が発令した今回のDNUは「憲法に反するともに、ブエノスアイレス市の自治体としての自律性を侵害している」として、最高裁判所にDNUを無効とする暫定措置を訴えた。

一方、フェルナンデス大統領とアクセル・キシロフ・ブエノスアイレス州知事は「学校に関連する人の移動が感染拡大の原因になっている」とし、「ブエノスアイレス市が第2波の根源」だと主張している。野党系のブエノスアイレス市と、連邦政府および与党系のブエノスアイレス州の対立は、10月に控える中間選挙と無関係ではない。

飲食業界も「新型コロナ過が原因で2020年にブエノスアイレス市で廃業した飲食店は約2,000店、全国では1万店に上る」と窮状を訴え、DNUに従わない意向を示している。

保健省の報告によると、4月16日時点の全国の1日の新規感染者数は2万9,472人と、過去最多を更新した。ブエノスアイレス市では同3,313人で全体の11.2%、ブエノスアイレス州は同1万5,166人で51.5%を占めた。全国の累計感染者数は265万8,628人、累計死者数は5万9,084人となった。

(注)AMBA:ブエノスアイレス市と近郊ブエノスアイレス州の35都市で構成する地域。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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