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欧州医薬品庁、米J&J製ワクチンを安全と評価

(EU)

ブリュッセル発

2021年04月22日

欧州医薬品庁(EMA)は4月20日、米国のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の子会社である、ベルギーのヤンセンファーマの新型コロナウイルスワクチンについて、「安全かつ有効」との見解を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。ただし、英国のアストラゼネカのワクチンの事例と同様に、血小板の減少を伴う血栓の発生を「非常にまれな副反応」として、製品情報に追加すべきだとした。また、このような症例について、医療従事者や被接種者にも注意を促した。同社のワクチンは3月に欧州委員会によって承認されたが、先に使用が始まっていた米国で、血栓塞栓性事象の発生が報告されたため、EMAは4月9日に調査を開始していた。ジョンソン・エンド・ジョンソンは、EMAの判断が出るまで欧州での製品出荷を見合わせていたが、EU加盟国およびノルウェー、アイスランドへの出荷を開始すると4月20日に発表した。同社のワクチンは1回の接種で済むため、各国のワクチン接種キャンペーンの加速に貢献すると期待されている。

ワクチン供給や生産体制について前向きな見通しの発表が続く

EUでは、アストラゼネカの供給の遅れなどの混乱があったが、EUのワクチンの供給と生産について、このところ前向きな見通しの発表が続いている。欧州委は4月14日、第2四半期(4~6月)分の米国ファイザーとドイツのビオンテックのワクチンの供給スケジュールを早め、供給量は当初の予定より5,000万回分多い、2億5,000万回分となる見込みと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

また、生産についても、欧州委のワクチン・タスクフォースを率いるティエリー・ブルトン委員(域内市場・産業・デジタル単一市場担当)は20日、アイルランド議会の欧州問題合同委員会にオンラインで出席し、EU域内での増産体制が整い始めており、成人人口の70%への接種を完了させるために十分な量のワクチンを2021年7月中旬までに生産し、2021年末までにEUは年30億回分以上の生産が可能になるとした。

また、EUはワクチン生産量の4割を域外へ輸出しているが、世界規模でワクチン生産能力を高めるため、強制実施権を認めてワクチンの知的財産権を一時停止すべきではないかという指摘について、同委員は将来的には議論すべきとしたものの、生産ラインの準備に数カ月間かかる可能性もあり、現時点では欧州が生産を担い、パートナー国へ供給することが重要だと否定的な見解を示した。このほか、欧州委が導入を目指している、ワクチン接種歴などを示す「デジタル・グリーン証明書」(2021年3月18日記事参照)について、加盟国の開発を支援するために3,000万ユーロの予算を用意し、必要に応じて技術的な支援も行い、6月末までの運用開始を目標にしていると述べた。

欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、EUでは4月21日時点で、18歳以上の成人人口のうち、22.9%が少なくとも1回のワクチン接種、8.4%が2回の接種を完了している。

(滝澤祥子)

(EU)

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