ドバイ万博、開催に向けて準備が進む

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2021年04月19日

2020年ドバイ国際博覧会(新会期:2021年10月1日~2022年3月31日、以下ドバイ万博)の開催に向けた準備が進んでいる。アラブ首長国連邦(UAE)の副大統領兼首相であるドバイ首長国のムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム首長は4月12日、「UAEは世界最大の文化イベントを開催する準備が100%整っている」とツイッター上で発表した。

2021年1月22日~4月10日に実施された一部パビリオンの一般公開には、10万人以上が訪問した〔4月11日付国営エミレーツ通信社(WAM)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。さらに、ドバイ万博の進行指揮を任命されているドバイ国際博覧会高等委員会は、5月4~5日にドバイ市内において、参加国代表者を集めた国際参加国会議をリアル開催する予定だ。会議では、参加国がドバイ万博の準備状況を確認し、万博会場を視察する予定になっている。

写真 一般公開されたテラ(サステナビリティ・パビリオン)の外観(ドバイ万博公社提供)

一般公開されたテラ(サステナビリティ・パビリオン)の外観(ドバイ万博公社提供)

新型コロナウイルスのパンデミックにより、会期は1年間の延期となったが(2020年5月7日記事参照)、リーム・アル・ハーシミーUAE国際協力担当国務相兼公社総裁はBBCのインタビューで、来場者数の目標はパンデミック前に設定した2,500万人から変更なし、と述べた。インタビューでは「昨年から世界は劇的な変化を目の当たりにしてきたが、ワクチン接種の普及によって、10月までに事態は落ち着くと、われわれは信じている。それまでには、より前向きな状況になるだろう」と話し、UAEのみならず、世界での今後のワクチン接種の普及に期待を寄せた。

UAEは、ワクチン接種が最も進んでいる国の1つだ。政府発表では、4月13日時点で累計約916万回のワクチン接種が実施されており、人口100人当たりの接種回数は92.58回と、イスラエルに次いで世界2位となっている。ドバイ万博公社(以下、公社)では、2021年2月から公社職員とその家族を対象としたワクチン接種会場をドバイ万博会場予定地内に設置し、ワクチン接種の普及を進めてきた。さらに、4月7日付WAM外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、ドバイ首長国のハムダン・ビン・ムハンマド・アール・マクトゥーム皇太子が、ドバイ万博の各参加国の代表団へのワクチン提供を指示したと伝えている。

(太田尭久、安井梓)

(アラブ首長国連邦)

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