5月5日まで首都封鎖と原則外出禁止措置を実施、新型コロナ対策

(ラオス)

ビエンチャン発

2021年04月23日

ラオス政府は4月21日、「新型コロナウイルス対策の包括的強化に関する首相命令(No.15/PM)」を発布し、翌22日午前6時から5月6日午前0時まで、首都ビエンチャンと他県との往来禁止と首都での自宅からの原則外出禁止措置を導入した。ただし、生活必需品の買い出しや通院、勤務や農作業などを目的とした外出は許可する。特に商品輸送や工場、金融機関、医療施設、薬局、郵便、通信、電気、水道、レストラン、カフェなどの営業も許可した。また、事業所内での感染防止措置の徹底や、十分な社会的距離を確保するために在宅勤務や交代制勤務を奨励するとしている。一方で、20人以上の集会やイベントを禁止、エンターテインメント施設やカラオケ、バー、インターネットカフェ、マッサージ・スパ、ビリヤード場、屋内スポーツ施設の営業は停止するとした。

ラオスでは、2020年3月30日から5月3日まで事業所閉鎖を伴う強いロックダウンを初めて実施したが、2回目となる今回は経済への影響を考慮して限定的なものとしている。

同国はこれまで市中感染の拡大抑え込みに成功していたが、4月中旬の「ラオス正月」前からタイからの帰国労働者や違法入国者の感染例が増加している。ラオス正月休暇明けの21日にはエンターテインメント施設やマッサージ店などビエンチャン都内の複数箇所で市中感染があり、1日としては過去最大の28人の感染が確認された。これにより2020年からの累積感染者は88人に増加している。

4月21日付の首相命令(No.15/PM)は添付資料参照のこと(一部を抜粋、ジェトロ訳)。

写真 営業は続けているものの、新型コロナウイルスからの自衛のため、店内への入店を禁止する張り紙を出す雑貨店(4月22日、ジェトロ撮影)

営業は続けているものの、新型コロナウイルスからの自衛のため、店内への入店を禁止する張り紙を出す雑貨店(4月22日、ジェトロ撮影)

(山田健一郎)

(ラオス)

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