ハノーバーメッセ開催、デジタル変革について議論

(ドイツ、日本)

デュッセルドルフ発

2021年04月28日

ドイツのハノーバーで毎年開催される世界最大級の総合産業見本市「ハノーバーメッセ」が4月12~16日に開催された。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、初めて完全オンライン形式で行われた。

ハノーバーメッセには1,800社が出展、ドイツ国外の出展企業は60%を占めた。登録参加者数は9万人で、うち51%が国外から参加した。出展のほか、カンファレンスプラットフォームも用意され、合計1,500人の専門家が製造プロセスのデジタル化、サプライチェーンのマネジメント、水素、電気自動車などについて議論するイベントが開催された。5日間の会期中、ウェブサイトへのアクセス件数が350万件以上となったほか、カンフェレンスと出展者のライブストリームの視聴回数は約14万回に上った。

メッセのヨッヘン・ケックラー最高経営責任者(CEO)は「オンラインのハノーバーメッセへの前向きな反応は期待を超えるものとなった。一方、物理的なイベントの代替とならないことも明確になった」と述べた。また「オンラインでの開催によりこれまで開拓できなかった出展者や来場者を開拓できた。今回得た知識をリアル形式の見本市に活用し、より多くの参加者を開拓できる」とした。

日独フォーラムでデジタル変革のポイントが論議

会期中の15日に第14回日独経済フォーラムが開催され、200人以上が参加した。基調講演とパネルディスカッションでは、デジタル変革を成功させるためには「社内外の透明性を高め、従業員同士および顧客との信頼関係を深めること」「相手国の文化に合わせた対応を取ること」「デジタル化による加速度的な変化のスピードに対応すること」が重要だと結論付けた。また、産業機器導入ソリューションを提供するドーワテクノス(本社:北九州市)社長室次長・事業戦略担当の谷口寛氏は講演で「最も重要な課題は『マインドセット』であり、10~20年後の自社のビジョンを持つことが必要」と述べ、「それによりデジタル変革をビジネスチャンスとすることが可能になり、かつ、余計な時間やコストも削減できる。また、研修により従業員の意識の変革やITスキルを身に付けることが重要」と指摘した。さらに、国際的な技術の組み合わせや他社との提携が将来のカギと述べた。

次回のハノーバーメッセは2022年4月25~29日にリアルとオンラインを組み合わせたハイブリッド形式で開催される予定。

(ベアナデット・マイヤー)

(ドイツ、日本)

ビジネス短信 5ba72b25156ce869