第1四半期GDP成長率は前期比1.6%

(韓国)

中国北アジア課

2021年04月28日

韓国銀行(中央銀行)は4月27日、2021年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率(速報)が前期比1.6%だったと発表した(添付資料表1参照)。前年同期比では1.8%と、1年ぶりにプラス成長になった(添付資料表2参照)。韓国メディアは「当初の市場予想を上回る結果で、2021年は年間で3%台半ばの成長率を達成できる可能性が高まった」(「聯合ニュース」4月27日)などと肯定的に報じている。

2021年第1四半期の実質GDP(前期比)を支出項目別は次のとおり。

  • 民間消費:自動車や家電製品などの耐久財、食品などの非耐久財とも増加し、1.1%増。
  • 政府消費:物品購入費を中心に1.7%増。
  • 建設投資:建築が増加し、0.4%増。
  • 設備投資:機械類、輸送機器ともに増加し、6.6%増。
  • 輸出:自動車、携帯電話などを中心に1.9%増。
  • 輸入:機械・製造装置、一次金属などが増加し、2.4%増。

主要業種別にみると、製造業はコンピュータ、電子・光学機器、機械・製造装置、輸送機械などが増加して2.8%増、建設業は建築が増えて0.4%増、サービス業は卸・小売り、宿泊飲食業、金融・保険業などが増えて0.8%増だった。

韓国銀行のパク・ヤンス経済統計局長は同日の記者会見で「家計所得が増加し、雇用情勢も改善しつつある。民間消費は緩やかな回復が続くだろう」「輸出は2020年第4四半期(10~12月)より増加率が低下したものの、世界経済の回復により増加基調が続く見込み」とし、「第2四半期(4~6月)以降、前期比0.4~0.5%成長が続けば年間成長率は3.6%に、0.6~0.7%成長が続けば年間成長率は3.8%になる」と述べ、景気回復に自信感を示した。

(百本和弘)

(韓国)

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