政府が行動制限の見直しなど規制強化策を公表
(タイ)
バンコク発
2021年04月20日
タイ政府の新型コロナウイルス状況管理センター(CCSA)は4月16日、非常事態令第9条に基づく新たな措置(決定第20号)を公表。同日付の官報で公示し、4月18日から発効した。バンコク都を含む18都県を「最高管理区域(レッドゾーン)」とし、それ以外の59県を「管理区域(オレンジゾーン)」に指定。新型コロナウイルス感染拡大を受けて規制を強化した。
決定第20号のポイントは以下のとおり。
- 全ての学校および教育施設の建物などの使用を禁止(試験や研修などの禁止)。
- 原則50人以上の集会などの人の集まりを禁止。
- 全国の娯楽施設または類似の施設を少なくとも14日間閉鎖〔すでに実施されている施設は決定19号(2021年4月12日記事参照)に従う〕。
- 最高管理地域(レッドゾーン)では、a.レストランなどでの店内飲食は午後9時まで。持ち帰りのみ午後11時まで可(店内でのアルコール消費は不可)。b.百貨店、ショッピングセンターなどの施設は午後9時まで営業可(ゲームセンターや遊園地などは営業不可)。c.コンビニエンスストア、スーパーマーケットなどの営業時間は午後11時まで。24時間営業を行っている施設については、営業開始時間を午前4時とする。d.ジム、フィットネスなどの運動施設は営業時間を午後9時までとする。
- 管理区域(オレンジゾーン)で、a.レストランなどでの店内飲食は午後11時まで(店内でのアルコール消費は不可)。b.百貨店、ショッピングセンターなどの施設は午後9時まで営業可(ゲームセンターや遊園地などは営業不可)。
- 県境移動の中止または回避を要請。不要不急の旅行の中止または延期を要請。最高管理地域への移動は、感染拡大を助長する危険性が高いため、特に自粛を要請する。
- 宴会や類似活動については、感染防止のための十分な措置を講じた場合を除き、当面の間中止を要請。
- 民間の法人などには当面の間、感染拡大防止のために、施設外での勤務など適切な形態での事業の実施を要請。
- 各都県の知事は状況に応じて規制の強化などについて検討することができる。
CCSAの会見によると、上記規制措置の期間は14日間の予定で、現時点での都市封鎖(ロックダウン)はないとしている。
(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパー)
(タイ)
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