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中国からの輸出、コンテナ運賃の高止まりが続く

(中国)

上海発

2021年04月09日

世界的なコンテナ不足などによりコンテナ運賃が高止まりし、各国の輸送コストを押し上げている。中国では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年第1四半期のGDP成長率は前年同期比マイナス6.8%となったが、感染拡大をいち早く抑え込み、2020年通年のGDP成長率は主要国の中で唯一のプラス(前年比2.3%)となるなど、経済面での回復が著しい。特に、第4四半期は好調な輸出により回復が後押しされており(2021年1月29日記事参照)、中国経済がプラス成長を維持するためには、堅調な輸出を維持していく必要がある。

中国から北米向けの輸出に関しては、2020年7月以降、貨物量は前年同期比で大幅な伸びをみせ、コンテナ運賃も2021年1月にかけて高騰した(添付資料図参照)。

3月に入ると、コンテナ運賃はいまだ高値ではあるものの、若干の下落傾向を示した。中国航運(水運)交易所(SSE)が発表した中国輸出コンテナ運賃指数(CCFI、1998年1月1日=1,000の受注価格ベース)によると、3月のCCFIは1,914となり、前月比7.3ポイント下落した。航路別にみると、欧州向けは9.8ポイント下落の3,010、米国西海岸、東海岸向けがそれぞれ4.4ポイント下落の1,320、3.9ポイント下落の1,489となった。上海発の上海輸出コンテナ運賃指数(SCFI、2009年10月16日=1,000の決済価格ベース)も、7.5ポイント下落し、2,629だった。

そのような中、3月23日にスエズ運河で発生したコンテナ船「エバー・ギブン号」の座礁が、アジアと欧州および北米への輸送に影響を及ぼしている。特に北米路線は、アジアと米国の東海岸を結ぶ23路線のうち9路線がスエズ運河を通過するため、その影響も大きい。スエズ運河の運行は3月29日から再開したが、正常化には時間がかかると専門家は指摘する。寧波航運交易所の銭杭ル(王へんに路)アナリストは「輸送遅延に加え、入港後も多数のコンテナ船を一気に処理できる設備もマンパワーもないため、需要が旺盛な欧州、北米路線では、コンテナ運賃が上昇する可能性がある」と指摘した(「中国寧波網」4月2日)。

中国から自動車部品などを輸出する企業からは、「コンテナ不足などにより、輸出日数が通常より数日から10日程度余計にかかる」といった声が聞かれる一方、「コンテナ不足はかなり改善してきており、むしろ船腹(船の積載量)の不足や配船の不安定化などによる影響が大きい。船腹を確保するために長期契約を結ぶなど、売り手市場になっている」といった声も聞かれた。

岡三証券のアナリストは「現状のコンテナ不足と船舶の滞留状態が解消できなければ、高運賃の水準は少なくとも6月まで続く」と述べている(「捜狐網」3月30日)。

(高橋大輔)

(中国)

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