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大統領選で急進左派候補が首位、ケイコ・フジモリ候補と6月に決選投票へ

(ペルー)

リマ発

2021年04月14日

ペルーの総選挙(大統領選、議会選、アンデス議会選)が4月11日に行われた。ペルー全国選挙管理委員会(ONPE)によると、大統領選は開票率96.1%の時点で、急進左派のペルー・リブレ(自由ペルー:PL)党から立候補しているペドロ・カスティージョ候補が得票率19.1%で首位に立ち、同13.4%で2位の右派フエルサ・ポプラール(人民勢力:FP)党のケイコ・フジモリ候補とともに、6月6日の決選投票に臨むことが確定した(注)。議会選挙でも、得票率首位はPL党で、FP党がそれに続いている。

カスティージョ候補は、教師でペルー教職労働者統一組合(SUTEP)の役員として2017年に大規模な教職員ストライキを主導した人物。政策提言の中には、国民投票による憲法改正のための全国制憲議会創設のほか、民間と同等に競う国営企業の創設や鉱業、ガス、石油、水力発電、通信の国営化などがある。カスティージョ候補の支持率が伸びたのは選挙戦終盤だ。当初は全18候補の中でも「その他」に分類されるほど知名度は低かったが、4月6日発表の調査会社イプソス(IPSOS)による世論調査では、7位まで上昇していた。他の候補者とは異なり、終盤で知名度が上がったため互いのネガティブキャンペーンの標的になることもなく、SUTEPや農村部の自警団(RONDEROS)などのネットワークを通じて、農村部の貧困層や政治情報に疎い層を中心に支持が広がったとみられている。一方のフジモリ候補は、父親のアルベルト・フジモリ元大統領時代からの「フジモリスモ」と呼ばれる一定の支持層を有するものの、近年のFP党の求心力は低下しており、今回の得票率も2016年の大統領選の1回目投票時の得票率39.8%の半数も満たしていない。

ペルーでは、カスティージョ候補が掲げるような社会主義的な思想は、他の南米諸国の事例を見てきた経験もあって、嫌われる向きが多い。フジモリ候補についても、父親の時代を好ましく思っていない反フジモリ派の存在は少なくない。両候補が決選投票で勝つには、それぞれの反対票をいかにして減らすかが焦点となるだろう。

(注)ペルー憲法第111条は、どの候補者も有効票の過半数を獲得できなかった場合は、公式結果発表から30日後に上位2候補で決選投票を行うことを定めている。それを踏まえて2020年7月8日に発令された大統領令第122-2020-PCM号に基づき、6月6日に決選投票日が定められた。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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