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欧州委、持続可能な経済活動のタクソノミー基準のリストを公表

(EU)

ブリュッセル発

2021年04月22日

欧州委員会は4月21日、持続可能な経済活動のEU独自基準である「タクソノミー」に合致する企業活動を明示した委任規則を中心とした、欧州グリーン・ディールの資金調達に関する諸政策を公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。委任規則には、2020年7月に施行されたタクソノミー規則(2020年6月30日記事参照)が規定する6つの活動類型のうち、気候変動の緩和と、気候変動への適応の2つをカバーした詳細なリストが付属され、2022年1月1日に適用開始される。

争点となっていた天然ガスおよび原子力の両エネルギー産業に関連する活動は、引き続き検討中として今回のリストには含まれていない。また農業についても、進行中のEUの共通農業政策(CAP)に関する、欧州諸機関での審議への影響を考慮して先送りとなった。これらの継続課題は、今回対象外の4つの活動類型のリストと併せて、2021年中の採択を目指す補完的な委任規則に含められる見込みだ。

2類型で約500ページに及ぶ「世界初のグリーン・リスト」

欧州委は、詳細な「グリーン・リスト」は世界初の野心的な試みだと、その意義を強調した。リスト化により、グリーン・ディールを推進するプロジェクトの資金調達において、投資家が投資判断を行う基準を明確化するなどの狙いがある。ただし、タクソノミー自体はいかなる投資活動をも禁止するものではなく、また、リストは排他的な性質ではなく、今後も見直され進化していくものだとしている。

「気候変動の緩和」は、温室効果ガス排出の削減や防止に実質的な貢献をもたらす各種技術、もしくは緑化など温室効果ガスの除去を促進する活動が該当する。「気候変動への適応」には、現在または将来の気候への悪影響およびそのリスクの低減や予防に実質的な貢献をもたらす活動が含まれる。製造業、エネルギー産業、林業、運輸・建設・情報通信サービスなど主要な産業における、再生可能エネルギーの利用拡大など、温室効果ガス削減や環境負荷の低減への取り組みが含まれる点では、2つのリストの項目は共通点も多い。他方、「気候変動への適応」には、保険業や、教育・文化活動なども含まれている。

天然ガスについては、2020年12月の欧州理事会の合意文書(2020年12月15日記事参照)で、気候目標を達成する過程での「移行期の技術」として具体的に明記されている。このような背景から、今後採択を目指す補完的な委任規則では、石炭・石油から再生可能エネルギーへの移行を円滑に進める目的に合致する範囲で、天然ガスに関連する技術や生産活動も含まれることになるとしている。

(安田啓)

(EU)

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