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第1四半期の米新車販売は前年同期比11.4%増、繰り越し需要などが後押し

(米国)

ニューヨーク発

2021年04月09日

モーターインテリジェンスの発表(4月1日)によると、米国の2021年第1四半期(1~3月)の新車販売台数は、前年同期比11.4%増の390万8,738台となった(添付資料表1参照)。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で販売が落ち込んだ前年からの繰り越し需要などが後押しし、6期ぶりのプラスになった。

部門別にみると、乗用車が前年同期比4.4%減の89万4,993台、小型トラックが17.1%増の301万3,745台だった。乗用車は、2015年第2四半期以降減少が続いており、当期で24期連続の減少となった。小型トラックは、スポーツ用多目的車(SUV)が22.2%増と大幅に増加し、ピックアップトラックも8.5%増となるなど、大型で高価格帯の車両が全体の回復に寄与した。なお、自動車情報サイトのトゥルーカー・ドット・コムの試算によると、この時期の1台当たりの平均車両販売価格(乗用車、小型トラックを含む全体平均)は、前年同期より1,651ドル高い3万7,615ドルだった。

主要メーカー別にみると、全社で前年同期比増となった(添付資料表2参照)。中でも、現代が30.1%増、フォルクスワーゲン(VW)が25.1%増、スバルが22.8%増、トヨタが21.6%増となるなど、米国系メーカー3社〔ゼネラルモーターズ(GM)、フォード、ストランティス〕を除く7社が2桁増で好調だった。また、構成比では、GMが16.4%と比較的低い水準になったことで(2020年全体は17.4%)、2位のトヨタとの差が縮まり、その差は3万6,340台(2020年通年の四半期平均の差は10万5,586台)となった。

各メーカーのモデル別販売をみると、GMは「トレイル・ブレイザー」「アンコール」といったクロスオーバーSUV(CUV)や大型ピックアップトラック「シエラ」、トヨタはCUV「RAV4」「ハイランダー」やミニバン「シエナ」、フォードは大型ピックアップトラック「Fシリーズ」やCUV「エクスプローラー」などが伸びを牽引した。また、ステランティス(旧フィアットクライスラー・オートモービルズ、注)は大型ピックアップトラック「ラム」、日産はCUV「ローグ」、ホンダはCUV「CR-V」が押し上げるなど、各社ともに従来の人気モデルが好調だった。

需要増に対する在庫の不足に懸念

第1四半期の伸びは、前期に引き続き個人需要が後押しした(2021年1月13日記事参照)。個人向け販売台数は前年同期比17.9%増と伸び、全車販売台数に対する割合も前年同期の78.6%から86.3%に増加した(トゥルーカー・ドット・コム調べ)。他方、レンタカーを含むフリート販売に関しては、足元では落ち込んでいるものの(前年同期比31.2%減)、新型コロナウイルスワクチンの接種人口の増加などに伴う旅行事業の回復で、この先数カ月間で勢いを取り戻す可能性が指摘されている。

一方で、世界的な半導体チップ不足の影響による製品の在庫不足が懸念されている。自動車関連サービス企業のコックス・オートモーティブのチーフエコノミスト、ジョナサン・スモーク氏は「今後数カ月、第2四半期にかけて、これまでよりも深刻な在庫不足問題が発生する」との見方を示している(オートモーティブニュース4月1日)。市場調査会社のJ.D. Powerによると、直近の3月のピックアップトラックの在庫日数は、2019年3月の89日、2020年3月の88日を大きく下回る41日となった。

(注)フィアットクライスラー・オートモービルズ(FCA)とグループPSAが2021年1月16日に経営統合し、新会社であるステランティス(Stellantis)が誕生した。

(大原典子)

(米国)

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