新型コロナウイルス感染者が減少傾向、ワクチン接種も開始
(バングラデシュ)
ダッカ発
2021年03月03日
バングラデシュでは年明け以降、新型コロナウイルス感染者数が大幅に減少している。月単位では、1月の感染者数は2万1,629人、陽性率が5.1%(検査数42万4,336)、2月はそれぞれ1万1,077人、2.8%(検査数39万2,305)となった。12月の感染者数(4万8,578人)と比較すると、1月は55.5%減、2月は77.2%減と大幅な減少傾向にある。また、1日当たりの平均感染者数は1月698人、2月395人となっている。
バングラデシュ伝染病研究所(IEDCR)によると、2月28日時点で感染者総数54万6,216人、死者総数8,408人、回復者数は49万6,624人と回復率は90.9%となっている。
2月7日から新型コロナウイルスのワクチン接種が開始され、バングラデシュ保健省によると、2月28日までに311万525人が接種した。現時点で優先接種対象者は医療従事者や警察・軍関係者、政府関係者、報道関係者などだが、40歳以上の国民への接種も既に始まっている。政府が提供しているワクチンは、英国のオックスフォード大学・アストラゼネカが開発したもので、製造はインドのセラムインスティテュートが担っている。日系企業の現地採用職員の間でもワクチン接種が進んでいる。ある日系企業に勤務するバングラデシュ人スタッフは「予防接種のための政府専用サイト
から、ナショナルID、生年月日、携帯電話番号などを登録すると、後日、接種日と接種会場が携帯電話に通知される。当日、会場で予防接種を受けるまでの流れも非常にスムーズだった。接種後、予防接種カードを渡され、2回目の接種日と会場もその日に通知される」と話していた。
今後、政府は3~6月の期間に、各月500万人を目標とし、接種の提供を進めていく予定だ。
ワクチン接種の様子(ジェトロ撮影)
ワクチン接種カード(ジェトロ撮影)
(安藤裕二)
(バングラデシュ)
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