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一部の資本財と情報通信財の輸入税引き下げ

(ブラジル)

サンパウロ発

2021年03月31日

ブラジル貿易審議会(CAMEX、注1)は3月18日、同日付決議171号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます172号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます173号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにより、資本財(BK、注2)と情報通信財(BIT、注3)に指定された1,495品目の関税率を引き下げることを決定した。いずれの決議も3月26日から施行された(注4)。

171号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、油圧ショベルやコンテナといった建設や物流向けの機械・設備を含む資本財が免税となる。172号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、太陽電池モジュールや光ファイバーケーブルなどの情報通信材が免税となる。173号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、資本財・情報通信財の両方が対象となり、関税が削減される。例えば、ノートパソコンや携帯電話は現行の16%から14.4%へ、医療用のX線装置や顕微鏡は現行の14%から12.6%へそれぞれ引き下げられる。

経済省は3月17日付の公式サイトで、今回の措置の目的は「機械設備を輸入に依存する企業の生産性を向上させると同時に、一般消費者による電子製品の購入を容易にすることで経済を活性化させること」と述べている。

一方、国内産業界からは懸念も上がっている。ブラジル電気電子産業協会(Abinee)のウンベルト・バルバット会長は同協会の公式ウェブサイトで「電気電子分野の部材は今回措置の対象になっていないため、現地生産のコストは依然として下がらない」と述べ、「関税率引き下げ自体に反対ではないが、メルコスールと合意の上で(注5)、機械設備・電子機器のみならず、あらゆる産業分野に公平なかたちで関税削減を適用すべき」と強調し、その上で「十分な議論が必要」と述べている。ブラジル機械工業会(Abimaq)のジョゼ・カルドーゾ会長は、3月17日付の現地紙「フォーリャ」のインタビューで、「国内製品が中国製品などとの価格競争が激化する懸念」を述べた。

なお、現在、アジア諸国からブラジル向け海上・航空輸送の運賃が高騰していることに加えて、輸送スペースが逼迫していて供給が追い付いていない状況下で、現地進出日系企業からは、今回の措置により輸入量増加に拍車がかかり、さらなる供給不足に陥ることを懸念する声が上がっている。

(注1)CAMEXは経済省の通商貿易国際問題特別局に属し、ブラジル国内で課される関税率を決定する権限を持つ。

(注2)ポルトガル語では、資本財のことをBKと略して記載。

(注3)ポルトガル語では、情報通信材のことをBITと略して記載。

(注4)該当する品目のNCMコードは各決議リンク参照。

(注5)ブラジルが加盟する関税同盟メルコスールでは、対外共通関税率を採用しており、原則として正式加盟国4カ国(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ)で統一の関税率を定めている。しかし、各国ごとに例外品目を定めることが認められていることから、この度の措置はその例外品目の対象品目に関する関税率の引き下げとなる。他方で、メルコスールの対外共通関税率を全体的に引き下げる議論も加盟国間で行われている。

(エルナニ・オダ、古木勇生)

(ブラジル)

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