首都ロックダウンを14日間解除、緊急事態宣言と全国衛生緊急事態宣言は延長

(ペルー)

リマ発

2021年03月02日

ペルーのビオレタ・ベルムデス首相は2月24日の記者会見で、3月1日から14日にかけての新たな全国規制内容を発表し、2月26日に規制の詳細を網羅した大統領令第036-2021-PCM号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発令した。同令により、感染警戒レベル別の規制において最も厳しい「極限警戒レベル」が前回の31県1特別区から23県1特別区に減少した。また、同地域の規制が緩和され、ロックダウンは解除された。ただし、警戒レベルごとの夜間強制外出禁止令(戒厳令)は維持されており、首都リマを含む「極限警戒レベル」該当地域では、月曜日から土曜日にかけて午後9時から翌午前4時までとなる。なお、日曜日については終日(午前4時から翌午前4時まで)戒厳令となっている。ロックダウンの解除に伴い、戒厳令以外の時間帯における外出は自由となり、レストランも収容人数を30%以内とした上での営業再開が認められた。一方で、新たな規制では、海水浴場や河川湖沼沿岸の利用が禁止され、日曜日の自家用車の利用も「上級警戒レベル」以上では全て禁止されている(その他の詳細規制内容は添付資料表参照)。

全体的に規制内容は緩和傾向にあるが、首都リマにおける実効再生産数(Rt)は2月24日時点で1.2と依然1を超えており、予断を許さない状況が続いている。

今回の大統領令第036-2021-PCM号では、前述の規制緩和策以外にも、2月28日を期限としていた(2021年1月28日記事参照)緊急事態宣言を3月1日から31日まで延長することも定めている。また、3月14日までは欧州、南アフリカ共和国およびブラジルからの非居住者の入国を禁止する政策を継続することにしている。

また、同様に3月6日を期限としていた(2020年12月1日記事参照)全国衛生緊急事態宣言についても、3月7日から9月2日まで180日間、延長する大統領令第009-2021-SA号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを2月18日に発令している。

(注)国家の危機によって国の存亡や国内治安の混乱が懸念される「緊急事態宣言」に対して、国民の健康と生命が危機にある状況で発令されるのが「全国衛生緊急事態宣言」。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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